蝶鳥ウォッチング:香港の蝶
2017-06-04T14:54:04+09:00
yoda-1
ご訪問ありがとうございます。月刊むし誌上で「近縁種識別」の記事を年に3回ぐらい掲載しています。PC訪問者数577,200-2019.2.7時点
Excite Blog
香港の蝶 その14完結☆セセリチョウ科 56種類もいて大変
http://yoda1.exblog.jp/9810119/
2010-01-30T14:08:00+09:00
2011-04-18T21:52:17+09:00
2010-01-30T14:08:50+09:00
yoda-1
香港の蝶
訪問地が米埔、鳳園、龍鼓灘といった標高の低い場所ばかりだったりしたことや、
すべて昼間の訪問なので、朝や夕暮れによく活動する種類が漏れること、そもそも11月下旬には少なくなる種類も多かったのでしょう。
★香港の蝶 セセリチョウ科 56種 (★今回撮影=5種)
順に、学名、英語名、和名、香港での出現頻度。
Abraximorpha davidii Magpie Flat ユウマダラセセリ 香港UC-C
Aeromachus pygmaeus Pigmy Scrub Hopper 和名未定? 香港VR
Ampittia dioscorides Bush Hopper チビキマダラセセリ 香港UC-C
Ampittia virgata Striped Bush Hopper ホソバキボシセセリ 香港VR
Astictopterus jama Forest Hopper ムモンホソバセセリ 香港C
Badamia exclamationis Brown Awl タイワンアオバセセリ 香港R
Baoris farri Paintbrush Swift 和名未定? 香港UC-R
Bibasis gomata Pale Awlet ウラスジビロウドセセリ 香港C
Borbo cinnara Formosan Swift ユウレイセセリ 香港C★
Bibasis(Burara) oedipodea Orange Awlet ウラベニトビイロセセリ 香港UC
Caltoris bromus Colon Swift ムモンセセリ 香港R
Caltoris cahira Dark Swift アトムモンセセリ 香港UC
Caprona alida Spotted Angle アリダマダラセセリ 香港R
Celaenorrhinus leucocera Common Spotted Flat シッキムキコモンセセリ 香港R
Choaspes benjaminii Indian Awl Kingアオバセセリ 香港UC-C
Choaspes hemixanthus Orange Red Skirt キシタアオバセセリ 香港UC-C
Erionota torus Banana Skipper バナナセセリ 香港C
Gerosis phisara White-banded Flat ダイミョウモドキセセリ 香港UC-C
Halpe paupera Beggar's Ace 和名未定? 香港VR
Halpe porus Dark Brown Ace ポルスヒメチャバネセセリ 香港R-VR
Hasora anura Slate Awl オナシビロウドセセリ 香港VR
Hasora badra Common Awl テツイロビロウドセセリ 香港UC-C
Hasora chromus Banded Awl オキナワビロウドセセリ 香港UC
Hasora taminatus White-banded Awl タイワンビロウドセセリ 香港VR-R
Hasora vitta Plain-banded Awl ネッタイシロオビビロウドセセリ 香港R-UC
Hyarotis adrastus Tree Flitter マネシセセリ 香港UC-C★
Iambrix salsala Chestnut Bob ホシゾラセセリ 香港UC
Isoteinon lamprospilus Shiny-spotted Bob ホソバセセリ 香港VR
Matapa aria Common Redeye アカメセセリ 香港UC-C
Notocrypta curvifascia Restricted Demon クロセセリ 香港C★
Odontoptilum angulata Chestnut Angle イシガケセセリ 香港C
Parnara bada Oriental Straight Swift ハイイロイチモンジセセリ 香港C
Parnara ganga Rare Swift ニセヒメイチモンジセセリ 香港UC-C
Parnara guttata Common Straight Swift イチモンジセセリ 香港C
Pelopidas agna Little Banded Swift トガリチャバネセセリ 香港C
Pelopidas assamensis Great Swift アッサムチャバネセセリ 香港UC-C
Pelopidas conjuncta Conjoined Swift タイワンオオチャバネセセリ 香港UC-C
Pelopidas mathias Small Banded Swift チャバネセセリ 香港UC-C★
Pelopidas subochracea Large Banded Swift ニセチャバネセセリ 香港VR
Polytremis lubricans Contiguous Swift キモンチャバネセセリ 香港C-VC★
Potanthus confucius Chinese Dart, Confucian Dart タイワンキマダラセセリ 香港C
Potanthus pava Yellow Band Dart ウスイロキマダラセセリ 香港UC-R
Potanthus pseudomaesa Common Dart セイロンキマダラセセリ 香港R
Potanthus trachala Lesser Band Dart 和名未定? 香港C
Pseudoborbo bevani Bevan's Swift コモンチャバネセセリ 香港UC-R
Suastus gremius Indian Palm Bob クロボシセセリ 香港C
Tagiades litigiosa Water Snow Flat シナシロシタセセリ 香港C
Tagiadesmenaka Dark Edged Snow Flat ニセシロヒタセセリ 香港VR-UC
Taractrocera ceramas Tamil Grass Dart 和名未定? 香港VR-R
Telicota ancilla Greenish Palm Dart ホリシャアカセセリ 香港C
Telicota besta Hainan Palm Dart ウスイロネッタイアカセセリ 香港UC
Telicota colon Pale Palm Dart ネッタイアカセセリ 香港C
Telicota ohara Dark Palm Dart タケアカセセリ 香港UC-C
Thoressa monastyrskyi Monastyrskyi's Ace 和名未定? 香港R
Udaspes folus Grass Demon オオシロモンセセリ 香港UC-C
Zographetus satwa Purple and Gold Flitter サトゥワヒゲジロセセリ 香港VR-UC
59★Borbo cinnara Formosan Swift ユウレイセセリ 香港C
59-1・Nov.22-'09@鳳園10:32 半開翅・吸蜜 上方から
(E-510 425mm 1/800sec. F7.9 -0.3EV ISO400)
59-2・Nov.22-'09@鳳園11:23 半開翅・吸蜜 側面から
(E-510 188mm 1/640sec. F6.2 +0.3EV ISO400)
国内では、沖縄本島以西にいるようです。しかし幽霊セセリとは強烈な名称です。どこかに、蝶の和名の由来本がないものかと思いきや、学研・標準図鑑に説明があるのですね。なかなかどの学名のチョウか正体不明だったからだとか。
60★Hyarotis adrastus Tree Flitter マネシセセリ 香港UC-C
60-1・Nov.22-'09@鳳園10:12 半開翅・日光浴 上方から
(E-510 372mm 1/500sec. F7.9 0.0EV ISO400)
60-2・Nov.22-'09@鳳園10:12 同一個体・半開翅・日光浴 上方から
(DMC-GH1 105mm 1/320sec. F8.0 0.0EV ISO100)
60-3・Nov.22-'09@鳳園10:12 閉翅 側方から
(E-510 320mm 1/250sec. F7.4 0.0EV ISO400)
60-4・Nov.22-'09@鳳園10:12 同一個体・半開翅 側方から
(E-510 224mm 1/400sec. F6.5 0.0EV ISO400)
和名の「マネシセセリ」の何かマネシなのかよく理解していませんが、翅裏の豪華さといい、触覚棍棒部分が白くてかわいいことといい、この蝶に遇えてよかったです。
61★Notocrypta curvifascia Restricted Demon クロセセリ 香港C
61-1・Nov.22-'09@鳳園14:14 半開翅 側方から
(E-510 286mm 1/500sec. F7.1 +0.3EV ISO400)
これは紛れの少ない蝶で助かります。しかも、YODAの故郷・下関市で1980年より見たことのある懐かしいものでした。
62★Pelopidas agna Little Banded Swift トガリチャバネセセリ 香港C
Pelopidas mathias Small Banded Swift チャバネセセリ 香港C
62-1・Nov.23-'09@龍鼓灘13:11 半開翅 上方から
(E-510 320mm 1/400sec. F7.4 +0.3EV ISO400)
この★Pelopidas(チャバネセセリ)属も香港では5種類いるそうで、これも同定が難解です。トガリ雄でいいのでしょうか。国内には八重山諸島にいるそうです。
→矢後先生から、チャバネセセリとの同定をいただきました。(2011.4.18追記)
63★Polytremis lubricans Contiguous Swift キモンチャバネセセリ 香港C-VC
63-1・Nov.20-'09@米埔14:08 閉翅・・・後翅外縁損傷あり
(E-510 425mm 1/400sec. F7.9 +0.3EV ISO400)
これは、同定に少し自信がありませんが、翅表・翅裏の黄色の鱗粉の載り具合からそのように判断しました。後翅が破れていて、白斑の並びが今ひとつよく判らないもの難点です。でも、これが香港で最初に撮影できたセセリチョウでした。この類は、撮影している際は、日本のチャバネやイチモンジに良く似ていると思いながら撮影して、帰国して必死に同定作業です(笑)
香港にも、キマダラセセリ(Potanthus)属が4種いて、さらに雄の前翅に性標ラインがあるだけで雰囲気はキマダラに良く似てくるネッタイアカセセリ(Telicota)属がまた4種いて、画像だけから判別するのは難しい場合もあるとのことです。そのような悩みを持てるようにまた香港遠征のリベンジをしたいです。
今回の香港におけるリスト化した種数は238種類にもなっていて、日本国内の数に近いものがあります。この内、VR=very rare を除くと、202種類になり、11月末の二日半の探鳥活動で、63種類に遇えたのは、うれしい限りです。]]>
香港の蝶 その13☆シジミタテハ科 いつも半開きで疲れないかい。
http://yoda1.exblog.jp/9682432/
2010-01-17T11:34:00+09:00
2010-01-17T11:39:45+09:00
2010-01-17T11:34:39+09:00
yoda-1
香港の蝶
昔、世界の蝶を扱う図鑑で、そのような科があって、どこがタテハチョウと違うのだと感じておりましたが、確かに香港でみただけでも、かなり独特であるのが伺えました。
以下、リストにはセセリチョウ以外での残りの科(中国式、旧式)も掲載します。
(ワモンチョウ科・ホソチョウ科の仲間は、残念ながら今回撮影できませんした)
★香港の蝶 シジミタテハ科 3種 (★今回撮影=2種)
順に、学名、英語名、和名、香港での出現頻度。
Abisara echerius echerius Plum Judy ヒョットコシジミタテハ 香港VC★
Dodona egeon egeon Orange Punch エゲオンシジミタテハ 香港UC
Zemeros flegyas flegyas Punchinello ホシシジミタテハ 香港C★
★香港の蝶 ワモンチョウ科 2種 (★今回撮影=0種)
順に、学名、英語名、和名、香港での出現頻度。
Discophora sondaica tullianaCommon Duffer トガリワモン香港C
Faunis eumeus Large Faun シラホシヒメワモン 香港C
(分類によっては、タテハチョウ科モルフォチョウ亜科ワモンチョウ族)
★香港の蝶 ホソチョウ科 1種 (★今回撮影=0種)
順に、学名、英語名、和名、香港での出現頻度。
Acraea issoria Yellow Coster ホソチョウ 香港R
(分類によっては、タテハチョウ科ドクチョウ亜科ホソチョウ族)
57★Abisara echerius echerius Plum Judy ヒョットコシジミタテハ 香港VC
57-1・Nov.22-'09@鳳園10:08 雨季型?・開翅・・・左後翅に損傷あり。
(E-510 253mm 1/1000sec. F6.8 0.0EV ISO400)
57-2・Nov.22-'09@鳳園10:13 雨季型・半開翅(翅表正対)
(E-510 320mm 1/400sec. F7.4 -0.3EV ISO400)
57-3・Nov.22-'09@鳳園12:53 雨季型・半開翅(翅表)
(E-510 269mm 1/400sec. F8.0 0.0EV ISO400)
57-4・Nov.22-'09@鳳園10:19 乾季型・半開翅(側面)
(DMC-GH1 105mm 1/40sec. F8 0.0EV ISO100)
濃い方が雨季型で。淡くなるのが乾季型(57-4)だそうです。シジミタテハはWkipediaの説明によると、♂はタテハチョウ(Brush-footed Butterflies)のように前翅が退化してるが、♀はシジミチョウのように6本脚となっています。今回撮影した香港にいる2種の雌はどうなのか、よく観察するべきでした。
同じ香港での交尾撮影画像では、左が♀のようですが、4本脚で踏ん張っているように見えます。
「渡辺・中国の蝶」では、和名をムラサキシジミタテハにしていますが、確かに学名で画像検索するとそのようにネーミングしたくなる個体もいるようです。別亜種ですが、ここまで違うのかと唖然とします。(色合いをレタッチされているとアウトですが・・)
58★Zemeros flegyas flegyas Punchinello ホシシジミタテハ 香港C
58-1・Nov.22-'09@鳳園11:07 雨季型・半開翅・・・吸蜜
(E-510 177mm 1/640sec. F6.1 0.0EV ISO400)
58-2・Nov.22-'09@鳳園14:26 雨季型・半開翅
(DMC-GH1 105mm 1/160sec. F9 0.0EV ISO100)
58-3・Nov.22-'09@鳳園10:55 乾季型・開翅
(DMC-GH1 105mm 1/160sec. F10 0.0EV ISO200)
58-4・Nov.22-'09@鳳園11:38 乾季型・半開翅(側面)
(DMC-GH1 105mm 1/160sec. F10 0.0EV ISO250)
これはなかなかチャーミングだと思います。
和名は、アジア産蝶類生活史図鑑(五十嵐・福田)からですが、他に、ホシボシシジミタテハ(北大リスト)、チョコレートバタフライ(青山・中国のチョウ)、ナミモンシジミタテハ(渡辺・中国の蝶)と賑やかです。因みに、「chocolate butterfly」という英語名の蝶もネット上では見つかりませんでした。星のように輝く感じの斑紋がたくさんあるので、ホシボシの名称も捨てがたいものがあります。(笑)
これも濃いチョコレート色が雨季型(画像58-1.2)で、淡いのが乾季型(画像58-3.4)だとか。特に乾季型では、亜外縁部分の淡い帯状紋が目立ってきます。
♀の画像をflickrで探すと、産卵の画像がありますが、細い前脚が写っているように見えます。
この蝶の英名もPunchinelloという道化師の意味ですが、シジミタテハ科の習性とされている葉上をぐるぐる回って、捕獲者の眼をくらますという行為からでしょうか。でも先のヒョットコ含めて、そのような行動は観察できなかったような気がします。 次回訪問時の課題です。
次は、いよいよ最後の科であるセセリチョウの仲間です。]]>
香港の蝶 その12☆ジャノメチョウ科 ルリモンはかなり綺麗
http://yoda1.exblog.jp/9677793/
2010-01-16T20:53:00+09:00
2010-01-16T20:58:51+09:00
2010-01-16T20:53:54+09:00
yoda-1
香港の蝶
だんだん参照する図書も増えてきました。
・新版 蝶の学名 その語源と解説 平嶋義宏 九州大学出版会1999.10
属名も種名も和名のあるものにはある感じ。読み物としても楽しそう。
・生態写真集 中国の蝶 渡辺康之 トンボ出版1998.4
同じときに発行された「中国のチョウ 青山潤三 東海大学出版会1998.4」のように、個別の種ごとの詳しい検証はないものの、中国産の蝶の目録が、学名・和名でリスト化されているのがいいです。
これまでと同様に、香港の図鑑による頻度表示(VC,C,UC,R,VR)の後の★が今回の撮影種です。
★香港の蝶 ジャノメチョウ科 18種 (★今回撮影=6種)
順に、学名、英語名、和名、香港での出現頻度。
Elymnias hypermnestra hainana Common Palmfly ルリモンジャノメ 香港C★
Lethe confusa confusa Banded Tree Brown ヒメシロオビヒカゲ 香港VC★
Lethe europa beroe Bamboo Tree Brown シロオビヒカゲ 香港C-UC★
Lethe rohria permagnis Common Tree Brown ウラマダラシロオビヒカゲ 香港UC
Lethe verma stenopa Straight-banded Tree Brown シロオビクロヒカゲ 香港VR
Melanitis leda leda Common Evening Brown ウスイロコノマチョウ 香港VC
Melanitis phedima muskada Dark Evening Brown クロコノマチョウ 香港C
Mycalesis mineus mineus Dark-band Bush Brown ヒトツメジャノメ 香港VC★
Mycalesis perseus Dingy Bush Brown ヒメヒトツメジャノメ 香港VR
Mycalesis sangaica Single Ring Bush Brown コヒトツメジャノメ 香港R
Mycalesis zonata(panthaka) South China Bush Brown キレバヒトツメジャノメ 香港C★
Neope muirheadii muirheadii Muirhead's Labyrinth ウラキマダラヒカゲ 香港UC
Ypthima baldus baldus Common Five-ring コウラナミジャノメ 香港VC★
Ypthima imitans False Four-ring イミタンスウラナミジャノメ 香港R
Ypthima lisandra lisandra Straight Five-ring リサンドラウラナミジャノメ 香港C
Ypthima motschulskyi Large Three-ring チョウセンウラナミジャノメ 香港R-VR
Ypthima norma norma Small Three-ring ノルマウラナミジャノメ 香港VR-UC
Ypthima praenubila praenubila Common Four-ring カノウラナミジャノメ 香港R-UC
今回撮影種の紹介
51★Elymnias hypermnestra hainana Common Palmfly ルリモンジャノメ 香港C
51-1・Nov.22-'09@鳳園12:06 閉翅・・・雌雄難解
(E-510 286mm 1/640sec. F7.1 +0.3EV ISO400)
これは事前知識もなかったので、てっきりムラサキ系のタテハかと思っていました。実際にこの♀はムラサキ系のマダラチョウを擬態しているそうです。
撮影した個体は他にもあるのですが、翅裏・翅形での雌雄の判断もYODAの実力ではできないので、1枚だけの掲載です。次回は、翅表のルリモンを撮影できるように頑張りたいですが、他のジャノメチョウと同様で、あんまり明るい場所には出てこない感じです。
52★Lethe confusa confusa Banded Tree Brown ヒメシロオビヒカゲ 香港VC
52-1・Nov.22-'09@鳳園12:04 微小開翅・・・雌雄難解。 後翅肛角部に破損あり。
(E-510 338mm 1/250sec. F7.6 -0.3EV ISO400)
おおついにツマジロウラジャノメに遇えたかと思いきや、全く別物でした。(恥)
Very Common となっていますが、今回の訪問ではこの一匹のみ目撃でした。
53★Lethe europa beroe Bamboo Tree Brown シロオビヒカゲ 香港C-UC
53-1・Nov.22-'09@鳳園12:47 閉翅・・・雌雄難解
(E-510 199mm 1/320sec. F6.3 0.0EV ISO400)
これは後翅の眼状紋がすごく独特ですよね。英名のBambooはたぶん竹の断面のようにみえる眼状紋からでしょうか?
残念ながら、この蝶もこの個体のみ目撃です。
54★Mycalesis mineus mineus Dark-band Bush Brown ヒトツメジャノメ 香港VC
54-1・Nov.20-'09@米埔12:47 たんぶ♀・雨季型 閉翅
(E-510 304mm 1/800sec. F7.3 -0.3EV ISO800)
54-2・Nov.20-'09@米埔14:01 雨季型・閉翅+開翅体・・・・開翅体は♂のよう。
(DMC-GH1 105mm 1/250sec. F8 0.0EV ISO100)
54-3・Nov.20-'09@米埔14:02 ♀・開翅・・・この前翅外縁の丸さは♀のようです。
(DMC-GH1 105mm 1/160sec. F13 0.0EV ISO200)
54-4・Nov.22-'09@鳳園12:14 たぶん♀・乾季型 閉翅・・・肛角部に小破損あり。
(DMC-GH1 105mm 1/160sec. F8 0.0EV ISO100)
このヒメジャノメ(Mycalesis)属の蝶の個体数は多いです。香港には、次に紹介するこれによく似たM. zonataがいるので要注意です。このヒトツメも♂は特に、前翅先端部分が切れているように感じるからです。
北大リストでは、マルバヒトツメジャノメの名称を、このM. mineus とM. intermedia の両方に与えていますが、先の「中国の蝶」では、前者を「ヒトツメジャノメ」、後者を「マルバヒトツメジャノメ」としているので、和名はマルバの付いてない形を採用します。
55★Mycalesis zonata(panthaka) South China Bush Brown キレバヒトツメジャノメ 香港C
55-1・Nov.22-'09@鳳園11:18 乾季型・閉翅・・・雌雄不明
(E-510 372mm 1/1000sec. F7.3 -0.3EV ISO400)
55-2・Nov.22-'09@鳳園13:18 たぶん♂乾季型・閉翅 吸蜜
(E-510 253mm 1/800sec. F6.8 +0.3EV ISO400)
55-3・Nov.22-'09@鳳園13:18 同一・飛翔・・・・この腹部形状は???
(E-510 99mm 1/1000sec. F5.7 +0.3EV ISO400)
キレバの前翅先端の切れ具合は、このように極端です。また、画像55-3にあるように、前翅表にひとつだけある眼状紋は、ヒトツメジャノメのそれよりもかなり大きいです。日本国内のヒメジャノメ・コジャノメは前翅表に眼状紋が二つあるので、確かにヒトツメでないことを先ほど図鑑で再確認しました(笑)
56★Ypthima baldus baldus Common Five-ring コウラナミジャノメ 香港VC
56-1・Nov.22-'09@鳳園10:17 閉翅・・・雌雄不明
(E-510 425mm 1/640sec. F7.9 0.3EV ISO400)
56-2・Nov.22-'09@鳳園12:56 半開翅透過・・・雌雄不明
(E-510 372mm 1/400sec. F7.9 0.3EV ISO400)
56-3・Nov.22-'09@鳳園12:56 同一個体・半開翅・翅表
(E-510 372mm 1/500sec. F7.9 -0.3EV ISO400)
これは、日本にいるヒメウラナミジャノメにそっくりです。香港には多くのウラナミジャノメ(Ypthima)属がいますが、今回の訪問で目撃できたのは、このごく普通種だけでした。
本種によく似たStraight Five-ring リサンドラウラナミジャノメがいて、後翅の5つの眼状紋の並びがより直線的になるので、要注意でした。
次回は、日本国内にはいない、タテハシジミ科です。]]>
香港の蝶 その11☆タテハチョウ科・タテハチョウ亜科その他
http://yoda1.exblog.jp/9645873/
2010-01-13T06:14:00+09:00
2010-01-14T20:20:49+09:00
2010-01-13T06:14:00+09:00
yoda-1
香港の蝶
ルリタテハ以外はすべて初見です。
タテハチョウ亜科
45★Hypolimnas bolina kezia Great Egg-fly リュウキュウムラサキ 香港VC
45-1・Nov.23-'09@龍鼓灘12:51 ♀・開翅(下向き)
(E-510 425mm 1/250sec. F7.9 +0.3EV ISO400)
45-2・Nov.23-'09@龍鼓灘12:53 ♂・開翅 地面チェック
(E-510 425mm 1/250sec. F7.9 0.3EV ISO400)
この綺麗なタテハチョウは香港でも多いみたいで、鳳園でも数回目撃しました。
香港初日は、探鳥主体の米埔訪問でしたが、ここでリュウキュウムラサキ♀の飛翔体に遭遇して、
「おお、香港にもキベリタテハがいるじゃん」とマジで思ってしまいました。(笑)
46★Hypolimnas misippus Danaid Egg-fly メスアカムラサキ 香港UC
46-1・Nov.20-'09@米埔13:11 ♂・小開翅(斜め後方)
(E-510 425mm 1/1000sec. F9.0 +0.3EV ISO800)
46-2・Nov.20-'09@米埔13:11 ♂・開翅 地面チェック
(E-510 425mm 1/1250sec. F9.0 0.3EV ISO800)
米埔で撮影できたので、これが香港での最初のタテハチョウ科(狭義)です。
小さい頃から、図鑑で眺めただけの蝶が眼前にある興奮は、皆さん同感していただけると思います。
前種より少ないそうですが、次回は、この♀にも遇いたいです。
47★Kaniska canace canace Blue Admiral ルリタテハ 香港C
47-1・Nov.22-'09@鳳園10:43 ♂・開翅 吸蜜・・・香港ルリタテハの独自ポイント記入。 (E-510 425mm 1/800sec. F7.9 0.0EV ISO400)
47-2・Nov.22-'09@鳳園10:54 同一♂・閉翅 吸蜜
(E-510 224mm 1/400sec. F6.5 +0.3EV ISO400)・・・翅裏優先で植物は白飛び。
47-3・Nov.22-'09@鳳園10:56 同一♂・半開翅透過(斜め前方) 吸蜜
(E-510 211mm 1/400sec. F6.4 +0.3EV ISO400)
47-4・Nov.22-'09@鳳園10:57 同一♂・半開翅(斜め前方) 吸蜜
(DMC-GH1 105mm 1/160sec. F11 0.0EV ISO160)・・・F11でも複眼がピンぼけに。
47-5・Nov.23-'09@龍鼓灘14:11 ♂・半開翅(斜め後方) 地面チェック
(E-510 269mm 1/640sec. F6.9 0.0EV ISO400)
少し画像数が多いですが、なにしろ日本国内ではなかなか吸蜜シーンがないので、何枚も撮影してしまったのです。(笑) 画像47-1で前翅表の中室端の白斑が、香港では亜外縁のルリ色状紋と同じ色合いになっています。図鑑によると基亜種となっており、日本国内の本土産(亜種nojaponicm)や南西諸島産(亜種ishima)では、当該白斑が白いのです。
47-5は、画像は鮮明でないのですが、ルリタテハが多かった例示です。今回、5,6匹は目撃したように思いますが、香港でも吸蜜シーンは希なような気がします。
(♂の判断は、前翅外縁形状から識別できます)
48★Symbrenthia lilaea lunica Common Jester キミスジ 香港C
48-1・Nov.22-'09@鳳園13:05 ♂・閉翅 テリトリー監視
(E-510 338mm 1/500sec. F7.6 -0.3EV ISO400)
48-2・Nov.22-'09@鳳園13:07 同一♂・開翅透過 テリトリー監視+日光浴
(E-510 253mm 1/800sec. F6.8 0.3EV ISO400)
この蝶は、当初(=撮影時)は黄色タイプのミスジチョウに遇えたジャンと思っていましたが、帰国後に図鑑をみると、なんとその仲間ではないことが判明です。よくみると後翅に尾状突起があるのですよね。(恥)
鳳園で2匹みましたが、どちらも樹上から降りてきてくれずに、翅表画像は次回のリベンジとなりました。
(♂の判断は、前翅外縁の凹み具合で識別できます。テリトリー行動もありますが)
カバタテハ亜科
49★Ariadne ariadne alternaAngled Caster カバタテハ 香港C
49-1・Nov.23-'09@龍鼓灘14:07 たぶん♀・開翅 (E-510 357mm 1/160sec. F7.8 +0.3EV ISO400)・・・遠い画像の切り出し+ピンぼけ
49-2・Nov.23-'09@龍鼓灘14:16 たぶん♂・開翅 吸蜜・・・後翅が少し破損。
(E-510 357mm 1/160sec. F7.8 +0.3EV ISO400)
これも、鳳園訪問時の帰りのMTR駅(Tai Po Market)のプラットフォームから線路沿いにいたし、ごく普通種のようです。ただ、龍鼓灘では訪問時間のなせるわざか、黒い蝶が飛び交っていてなかなか静止してくれなかったのです。
この蝶は、学研・標準図鑑ではイチモンジチョウ亜科にいれていますが、Wikipediaでは、
Biblidinae(カバタテハ亜科)にしています。
(♂♀は、腹部形状からの推測です。翅表の色合いも雌雄で違うのでしょうが・・・)
ドクチョウ亜科
50★Cupha erymanthis erymanthis Rustic タイワンキマダラ 香港VC
50-1・Nov.23-'09@龍鼓灘13:18 ♂・半開翅(後方) 地面チェック
(E-510 338mm 1/320sec. F7.6 +0.3EV ISO400)
50-2・Nov.23-'09@龍鼓灘13:18 同一♂・半開翅(側面)透過 地面チェック
(E-510 338mm 1/320sec. F7.6 0.3EV ISO400)
50-3・Nov.23-'09@龍鼓灘13:19 同一♂・開翅 地面チェック
(E-510 392mm 1/640sec. F7.9 0.3EV ISO400)
この蝶は、鳳園でも撮影しました。日本でも近年八重山諸島で本種の定着がみられるとか。
和名はキマダラですが、キマダラヒカゲよりは、ドクチョウ亜科でツマグロヒョウモンなどの近縁種です。
ツマグロヒョウモンも香港にいるそうですが、運良く遇わずに済みました。(笑)
こちらもツマグロ(褄黒)ですが、丸っこい翅形がかわいい感じです。
(♂は、腹部形状から。地面チェックの行為もありますが、♀もたまにあるので要注意かな?)
次回は、ジャノメチョウ科の紹介です。
使用カメラ:
・望遠系 Olympus E-510+ZD70-300mmF4-5.6+EC-14
・マクロ系 Panasonoic DMC-GH1+Sigma 105mmF2.8DGMacro ]]>
香港の蝶 その10☆タテハチョウ科・タテハモドキ属の仲間
http://yoda1.exblog.jp/9629867/
2010-01-11T12:09:00+09:00
2010-01-11T12:14:58+09:00
2010-01-11T12:09:59+09:00
yoda-1
香港の蝶
この分野では、タテハモドキの主な種類を一気に観れたのがよかったです。
タテハチョウ亜科の前編として、Junonia(タテハモドキ)属の5種を紹介します。
南西諸島に探蝶旅行したことのないYODAは、すべて初見種でした。
40★Junonia almana Peacock Pansy タテハモドキ 香港C
40-1・Nov.22-'09@鳳園10:25 ♂・開翅
(DMC-GH1 105mm 1/160sec. F7.1 0.0EV ISO125)
40-2・Nov.22-'09@鳳園10:31 同一♂・半開翅透過
(E-510 425mm 1/400sec. F7.9 -0.3EV ISO400)
鳳園訪問時に、最初の目撃種です。とは言ってもこれは香港の同好趣味の方が見つけて歓声を上げているところにお邪魔しての撮影。英語名のクジャクはなるほどの大きな眼状紋ですね。この共通に与えている英名のPansy(スミレ)もなにかぴったりくるというか、輪郭がスミレの花びらに似ているような気がしないでも・・。
41★Junonia atlites Grey Pansy ハイイロタテハモドキ 香港C
41-1・Nov.23-'09@龍鼓灘12:55 開翅・・・雌雄不明
(E-510 425mm 1/640sec. F7.9 -0.3EV ISO400)
独自の眼状紋が前後翅の外縁に並んで、なかなかのデザインだと思います。
42★Junonia iphita Chocolate Pansy クロタテハモドキ 香港UC-C
42-1・Nov.22-'09@鳳園12:43 開翅・・・雌雄不明
(E-510 224mm 1/1000sec. F6.5 -0.3EV ISO400)
42-2・Nov.22-'09@鳳園13:00 小開翅・・・雌雄不明
(E-510 425mm 1/400sec. F7.9 -0.3EV ISO400)
クロタテハモドキは鳳園ではうじゃうじゃいる感じでした。図鑑によると雨季型と乾季型があり、雨季型ではチョコレート色が顕著で、翅裏の白色鱗粉が目立っている感じです。今回目撃した個体は乾季型のような気がしました。
43★Junonia lemonias Lemon Pansy ジャノメタテハモドキ 香港UC-C
43-1・Nov.22-'09@鳳園11:44 閉翅・・・雌雄不明
(E-510 357mm 1/500sec. F7.8 +0.3EV ISO400)
43-2・Nov.22-'09@鳳園11:47 同一個体・開翅
(DMC-GH1 105mm 1/160sec. F7.1 0.0EV ISO320)
43-3・Nov.22-'09@鳳園11:48 同一個体・半開翅透過
(E-510 253mm 1/400sec. F8.0 0.0EV ISO400)
この英名のLemonは、翅表眼状紋のオレンジ色から来ているのか、画像43-1の翅裏の色から来ているのでしょうか? 破損のない個体で、今回じっくり撮影させてくれたタテハモドキでしたが、これも乾季型で、雨季型では翅裏が黄緑ぽくなり紋様も明解になってくるそうです。
44★Junonia orithya Blue Pansy アオタテハモドキ 香港UC-C
44-1・Nov.22-'09@鳳園10:51 ♀・開翅 吸蜜
(DMC-GH1 105mm 1/200sec. F8.0 0.0EV ISO100)
44-2・Nov.22-'09@鳳園10:52 同一♀・開翅透過(翅裏) 吸蜜
(DMC-GH1 105mm 1/160sec. F10.0 0.0EV ISO125)
これは日本の図鑑でずっと見てきた種類で、初見のYODAはその塗り絵をしたようなデザインが信じがたい印象でした。それにもまして、近くにいたルリタテハと同じぐらいの大きさに感じたのですが、香港の図鑑で確認しても、開帳50mmになっており、目撃した他の4種は開帳60-65mmなので、YODAの錯覚なのでしょう。(撮影した画像から大きさを割り出す方法はないものでしょうか? カメラ側でどの距離で合焦したのか、Exif情報を持つようにしてくれと、近似計算ができるような・・・・)
これら5種のタテハモドキ は、台湾で見られる種類と合致します。
台湾ではフィリピン産と思われるイワサキタテハモドキ(J. hedonia)が迷蝶扱いされています。
(先のリンクにある英名はYellow Pansyですが、Brown Pansyの誤記載でしょう)
一方で、香港では6種目として、J. hierta(ルリボシタテハモドキ)がUncommon種になっています。この♂の鮮やかなルリ色の斑紋を次回は目撃してみたいです。
次回は、残りのタテハチョウ亜科その他です。]]>
香港の蝶 その9☆タテハチョウ科・イチモンジチョウの仲間
http://yoda1.exblog.jp/9626811/
2010-01-10T23:52:00+09:00
2010-01-11T07:32:09+09:00
2010-01-10T23:52:20+09:00
yoda-1
香港の蝶
タテハチョウ科の画像紹介は、イチモンジチョウ亜科(Limenitidinae)の仲間からにします。
Athyma=シロミスジ属
35★Athyma nefte Colour Sergeant ツマアカイチモンジ 香港C★
35-1・Nov.22-'09@鳳園15:00 ♂・開翅
(DMC-GH1 105mm 1/160sec. F8.0 -0.3EV ISO100)
35-2・Nov.22-'09@鳳園14:59 同一♂・半開翅 翅裏
(E-510 320mm 1/200sec. F7.4 0.0EV ISO400)・ピンぼけです。
ちょうど、このミスジチョウは、鳳園訪問時に管理舎の近くで目撃しながら撮影できずにいて、ここを離れるために管理舎の方にタクシーを手配してもらって、待っているときに来てくれた貴重な蝶です。(笑)
この蝶は、五十嵐他「アジア産蝶類生活史図鑑(1997、2000)」の目次では、メスグロミスジと紹介されています。渡辺康之著・中国の蝶・トンボ出版1998(未購入)では、学名がリストにあるものの、和名記載なしです。最近購入した、「新版・蝶の学名」平嶋義宏著・1999.10には学名の紹介もありません。青山潤三著・「中国のチョウ」・東海大学出版1998.4では、別の属名Limenitis(オオイチモンジ属)にしていますが、L. nefte=ツマアカイチモンジとしています。一方、北大・多田さんリストでは、「ネッタイオオミスジ」としています。この蝶の♀はスジの部分がNeptis属(ミスジチョウ属)のキイロミスジ類に酷似しており、決して黒くないので、「ツマアカイチモンジ」を採用したいと思います。
ちょうど、ツマアカイチモンジの♀は、「青森の蝶たち」でCelastrinaさんがベトナムにおける個体を紹介されています。
36★Athyma selenophora Staff Sergeant ヤエヤマイチモンジ 香港C
36-1・Nov.22-'09@鳳園11:12 ♂・開翅
(E-510 425mm 1/400sec. F7.9 -0.3EV ISO400)
36-2・Nov.22-'09@鳳園11:21 同一♂・半開翅 翅裏透過
(E-510 188mm 1/640sec. F6.2 +0.3EV ISO400)
36-3・Nov.22-'09@鳳園13:10 ♀・開翅
(E-510 114mm 1/200sec. F5.7 +0.3EV ISO400)
このヤエヤマイチモンジも八重山諸島に探蝶した経験のないYODAは初見でした。図鑑にはずっと小さいときから掲載されている種類なので、感激もひとしおでした。
Neptis=ミスジチョウ属
37★Neptis clinia Southern Sullied Sailer クリニアミスジ 香港C
37-1・Nov.22-'09@鳳園13:10 たぶん♀・開翅
(DMC-GH1 105mm 1/200sec. F9.0 0.0EV ISO100)
次に紹介するリュウキュウミスジに次いでこの鳳園では多かった種類です。
英名のsullyには滲(にじ)むという意味がありますが、この由来は前翅中室部分にある白条の第4室に伸びる先細りの白点の先が翅表の下地色に滲んでいることからでしょうか?
38★Neptis hylas Common Sailer リュウキュウミスジ 香港VC
38-1・Nov.20-'09@米埔13:55 半開翅・翅裏・・・雌雄不明(♂かな??)
(E-510 425mm 1/1000sec. F7.9 -0.3EV ISO800)・ピントよくないです。
38-2・Nov.22-'09@鳳園10:45 たぶん♀・開翅
(E-510 304mm 1/800sec. F7.3 0.3EV ISO400)
38-3・Nov.22-'09@鳳園13:11 たぶん♂・開翅
(E-510 253mm 1/800sec. F6.8 -0.3EV ISO400)
前翅中室端の白点がコミスジのようにクッキリしています。コミスジと翅表は酷似しますが、翅裏の白帯を少し濃い色で縁取ってあるのがリュウキュウミスジだそうです。
他にミスジチョウの仲間がたくさんいて、同定には一苦労しそうです。
39★Euthalia phemius White-edged Blue Baron オジロイナズマ 香港C
39-1・Nov.23-'09@龍鼓灘13:13 ♂・開翅 吸蜜
(E-510 269mm 1/800sec. F6.9 -0.3EV ISO400)
このイナズマチョウの仲間はてっきり、タテハチョウ亜科と思いきや、イチモンジチョウ亜科になっておりました。
この和名ですが、ネットや図鑑でみる標本画像では後翅下方の明色部分は見事に青く撮影されております。生態画像ではこのようにほのかに青く、青白い感じでしょうか。それでも外縁部にはほぼ白色の縁取りがあります。その辺が、英語名のWhite-edged に繋がるのでしょう。青山潤三さんの「中国のチョウ」では、この「オジロ」にご不満だったのか、「オアヘリイナズマチョウ」の和名を与えています。
いずれにしても、尾の青白色部が鮮烈で、前翅の白筋も味わい深い蝶でした。
次回は、タテハチョウ亜科の蝶を紹介します。]]>
香港の蝶 その8☆タテハチョウ科(狭義) リストとハレギチョウ
http://yoda1.exblog.jp/9562100/
2010-01-03T18:23:00+09:00
2010-01-11T06:34:14+09:00
2010-01-03T18:23:01+09:00
yoda-1
香港の蝶
しかし、fanceabさんが東南アジアで見られてきた蝶のリストは素晴らしいです。ここの和名が最後の砦になったりします。掲載予定がまだまだありますが、HPを作成するというのはすさまじい労力なのではと推測します。(でも予定種が掲載されることを心待ちしています)
香港には、狭義のタテハチョウ科(マダラチョウ科、ワモンチョウ科、ジャノメチョウ科、テングチョウ科を除く)で50種類います。今回の訪問地が低地ばかりなので、目撃できる種類数にも限りがありますが、下記の出現頻度表示(VC,C,UC,R,VR)の後の★が今回の撮影種です。
★香港の蝶 タテハチョウ科 50種 (★今回撮影=17種)
順に、学名、英語名、和名、香港での出現頻度。
Argyreus hyperbius Indian Fritillary ツマグロヒョウモン 香港C
Ariadne ariadne Angled Caster カバタテハ 香港C★
Athyma cama Orange Staff Sergeant タイワンイチモンジ 香港VR
Athyma nefte Colour Sergeant ツマアカイチモンジ 香港C★
Athyma perius Common Sergeant シロミスジ 香港C
Athyma ranga Blackvein Sergeant ランガシロミスジ 香港UC
Athyma selenophora Staff Sergeant ヤエヤマイチモンジ 香港C★
Cethosia biblis Red Lacewing ハレギチョウ 香港R★
Charaxes bernardus Tawny Rajah チャイロフタオチョウ 香港C
Charaxes marmax Yellow Rajah キイロフタオチョウ[YO] 香港UC
Cirrochroa tyche Common Yeoman ウスイロネッタイヒョウモン 香港VR
Cupha erymanthis Rustic タイワンキマダラタテハ 香港VC★
Cyrestis thyodamas Common Mapwing イシガケチョウ 香港C
Dichorragia nesimachus Constable スミナガシ 香港UC
Euthalia aconthea Baron チャイロイナズマ 香港UC
Euthalia lubentina Gaudy Baron ベニホシイナズマ 香港UC-C
Euthalia phemius White-edged Blue Baron オジロイナズマ 香港C★
Hestina assimilis Red Ring Skirt アカボシゴマダラ 香港C
Hypolimnas anomala Malayan Egg-fly ヤエヤマムラサキ 香港R
Hypolimnas bolina Great Egg-fly リュウキュウムラサキ 香港VC★
Hypolimnas misippus Danaid Egg-fly メスアカムラサキ 香港UC★
Junonia almana Peacock Pansy タテハモドキ 香港C★
Junonia atlites Grey Pansy ハイイロタテハモドキ 香港C★
Junonia hierta Yellow Pansy ルリボシタテハモドキ 香港UC
Junonia iphita Chocolate Pansy クロタテハモドキ 香港UC-C★
Junonia lemonias Lemon Pansy ジャノメタテハモドキ 香港UC-C★
Junonia orithya Blue Pansy アオタテハモドキ 香港UC-C★
Kallima inachus Orange Oakleaf コノハチョウ 香港R
Kaniska canace Blue Admiral ルリタテハ 香港C★
Limenitis(Parathyma) sulpitia Five-dot Sergeant タイワンホシミスジ 香港C
Moduza procris Commander エビイロイチモンジ 香港R-UC
Neptis clinia Southern Sullied Sailer クリニアミスジ 香港C★
Neptis hylas Common Sailer リュウキュウミスジ 香港VC★
Neptis miah Small Yellow Sailer ミアミスジ 香港VR
Neptis nata Burmese Sailer タイワンミスジ 香港VR
Neptis soma Sullied Sailer スズキミスジ 香港R
Pantoporia hordonia Common Lascar キンミスジ 香港C
Parasarpa dudu White Commodore ムラサキイチモンジ 香港UC-C
Phaedyma columella Short-banded Sailer ミナミオオミスジ 香港UC-C
Phalanta phalantha Common Leopard ウラベニヒョウモン 香港UC
Polygonia c-aureum Commaキタテハ 香港VR
Polyura athamas Common Nawab チビフタオチョウ 香港UC-C
Polyura nepenthes Shan Nawab ゴマフフタオ 香港UC-C
Rohana parisatis Black Prince チビコムラサキ 香港C
Sephisa chandra Eastern Courtier キゴマダラ 香港VR
Symbrenthia lilaea Common Jester キミスジ 香港C★
Vagrans egista Vagrant オナガタテハ 香港VR
Vanessa cardui Painted Lady ヒメアカタテハ 香港UC
Vanessa indica Indian Red Admiral アカタテハ 香港C
Yoma sabina Australian Lurcher キオビコノハ 香港VR
注)Charaxes marmax は和名が見つからなかったので、キイロフタオが他種で使用されていないことを確認して、英名より転用しました。(本来、画像も撮影していないのにおこがましいのでしょうが)
ここでは、特に印象に残ったハレギチョウを紹介します。
34★Cethosia biblis Red Lacewing ハレギチョウ 香港R
34-1・Nov.23-'09@龍鼓灘14:23 ♂・開翅 吸蜜
(E-510 188mm 1/400sec.F6.2 -0.3EV ISO100)
34-2・Nov.23-'09@龍鼓灘14:20 同一個体♂・半開翅側面 吸蜜
(E-510 239mm 1/250sec.F6.6 0.0EV ISO100)
34-3・Nov.23-'09@龍鼓灘14:21 同一個体♂・動画
(DMC-GH1 105mm Motion Jpeg VGA-640*480)
香港で入手した図鑑で、この蝶は見たいと思い、最終日に龍鼓灘を訪問です。この辺の経緯は旅行ブログ・後編及び香港の蝶その1をご覧ください。次回訪問時は、Grey Formと呼ばれている青い♀に遇いたいです。
北大リストでは、ウスベニハレギチョウとありましたが、アジア産蝶類生活史図鑑(1997、2000)に、単に「ハレギチョウ」とあるので、そちらに変更です。このハレギチョウ(Cethosia)属は、世界に17種しかいなそうですが、他の種にも遇ってみたいです。英名のLacewingも洒落ています。
画像の個体は片方の前翅少し傷んでしまいましたが、fanseabさんが北タイで綺麗な個体を撮影されていました。
しかし、このハレギチョウは新分類ではドクチョウ亜科になっているのですね。昔の図鑑では、ヒョウモンチョウもハレギチョウも「ドクチョウ科」には所属していなかったのですが、どのようなくくりなのでしょうか。よく勉強しないとです。]]>
香港の蝶 その7☆マダラチョウ科 似た種類が多いです
http://yoda1.exblog.jp/9551069/
2010-01-01T23:17:00+09:00
2017-06-04T14:54:04+09:00
2010-01-01T23:17:40+09:00
yoda-1
香港の蝶
昨年出遇った主な蝶(といっても珍しいものはありませんが)のアップでもしたいのですが、この香港が終わるまでは、どうしようもない感じです(笑)
出現頻度の文字の後の★が今回撮影種ですが、普通種も多いので、滞在がもう少しあれば目撃種ももっと増えていたのでしょう。
★香港の蝶 マダラチョウ科 12種 (★今回撮影=5種)
順に、学名、英語名、和名、香港での出現頻度。
-----List of Danaidae, Hong Kong----
Danaus chrysippus Plain Tiger カバマダラ 香港UC★
Danaus(Salatura) genutia Common Tiger スジグロカバマダラ 香港VC★
Euploea core Common Indian Crow ウスグロシロオビマダラ 香港VC
Euploea midamus Blue-spotted Crow ビロードマダラ 香港VC★
Euploea mulciber Striped Blue Crow ツマムラサキマダラ 香港UC
Euploea sylvester Doubled-banded Black Crow ルリマダラ 香港VR
Ideopsis similis Ceylon Blue GlassyTiger リュウキュウアサギマダラ 香港VC
Parantica aglea Glassy Tiger ヒメコモンアサギマダラ 香港VC★
Parantica sita Chestnut Tiger アサギマダラ 香港UC
Parantica swinhoei Chocolate Tiger タイワンアサギマダラ 香港VR-R
Tirumala limniace Blue Tiger ウスコモンマダラ 香港C★
Tirumala septentrionis Dark Blue Tiger コモンマダラ 香港UC
29★Danaus chrysippus Plain Tiger カバマダラ 香港UC
29-1・Nov.22-'09@鳳園14:33 ♂・開翅・片面正対 吸蜜・・・後翅内側の黒斑が♂の性標。 (E-510 425mm 1/500sec.F7.9 +0.3EV ISO400)明度調整あり。
29-2・Nov.23-'09@龍鼓灘14:10 ♀開翅 吸蜜・・・♂の性標がないので♀です。
(E-510 425mm 1/640sec.F7.9 -0.3EV ISO400)ピンぼけ失礼します。
★訂正2017.6.4 これはメスアカムラサキ♀雌でした。(ごまさんご指摘ありがとうございました)
確かに、カバ色なのでしょう。ツマグロヒョウモン♀は、この蝶に擬態していたのでしたかね? 香港にはツマグロヒョウモンもいるとのことですが、今回一匹も見ませんでした。
30★Danaus(Salatura) genutia Common Tiger スジグロカバマダラ 香港VC
30-1・Nov.22-'09@鳳園10:06 ♂・小開翅・・・後翅裏に性標があります。
(E-510 304mm 1/1000sec.F7.3 -0.3EV ISO400)
30-2・Nov.22-'09@鳳園11:14 ♂・開翅 吸蜜・・・腹部横の太い翅脈が♂の証し。
(E-510 239mm 1/250sec.F6.6 0.0EV ISO400)・・・ピン甘です。
先のカバマダラは集団越冬しないようだけど、こちらの方は集団越冬しているそうです。
31★Euploea midamus Blue-spotted Crow ビロードマダラ 香港VC
31-1・Nov.23-'09@龍鼓灘13:17 ♂・飛翔連写・・・前翅表のルリ色具合が変化しています。
( E-510 114mm 1/2000-1/1250sec.F5.7 0.0±0.3EV ISO400)連写3枚
31-2・Nov.23-'09@龍鼓灘14:38 ♂・群れ飛翔・・・同種の屍骸に♂たちが群がります。 (E-510 198mm 1/640sec.F5.7 0.0EV ISO100)
31-3・Nov.23-'09@龍鼓灘14:39 ♂・開翅・片面正対・・・♂の特徴記入
(E-510 425mm 1/200sec.F5.7 +0.3EV ISO200)
画像31-1は飛翔個体を連写したものを3枚組み合わせました。ピントが今一ですが、前翅のブルー具合が角度によって違うのがうかがえます。画像31-2は、龍鼓灘のバス停で帰りのバスを待っているときに、道路に横たわる屍骸に群れていました。採集の際に標本を使うとかいうのがよく理解できました。画像31-3は、その内の一匹が縁石に止まったところを撮影です。
英語名がCrow=カラスですが、黒茶が基調の蝶の仲間と、この群れ具合も影響しているかもです。
32★Parantica aglea Glassy Tiger ヒメコモンアサギマダラ 香港VC
32-1・Nov.22-'09@鳳園12:27 ♀・閉翅
(E-510 425mm 1/500sec.F7.9 -0.3EV ISO400)
32-2・Nov.22-'09@鳳園13:11 ♂・飛翔
(E-510 99mm 1/1000sec.F5.7 -0.3EV ISO400)
他のマダラチョウに比較して、本当に弱々しい飛翔です。画像32-1は♀ですが、画像の示す位置に♂のは発香鱗条があり濃くなります。32-2の画像では後翅表のその位置の黒条が♀より太くなるので、♂と判ります。それ以前にこの種の場合、♀の方が♂に比較してかなり淡い感じです。画像32-2で腹部の上部側面が黄色なのが印象的です。
33★Tirumala limniace Blue Tiger ウスコモンマダラ 香港C
33-1・Nov.22-'09@鳳園9:55 ♂・閉翅・・・♂の性標は後翅で支脈をえぐる感じです。 (DMC-GH1 105mm 1/160sec.F8.0 0.0EV ISO100)
33-2・Nov.22-'09@鳳園10:33 ♂・半開翅 吸蜜
(E-510 99mm 1/1250sec.F5.7 0.0EV ISO400)
33-3・Nov.22-'09@鳳園13:13 ♀・開翅 片面正対・・・♀は翅形及び性標のない感じから判断。 (E-510 239mm 1/640sec.F6.6 0.0EV ISO400)
画像33-1は、香港で最初に遇ったマダラチョウ科で、鳳園の管理舎の前に静止していました。マダラチョウ科は日本国内のアサギマダラもそうですが、近づいても逃げない個体が多いのが好きですね。
これと前翅の模様が酷似する香港Very Commonのリュウキュウアサギマダラには、遇えなかったようです。この淡いブルーも綺麗ですが、香港では特定の場所にしかいない「コモンマダラ」はさらにブルーが強くなるので、次回遇うのが楽しみです。
米国に数年いた際にはさすがにMonarch(オオカバマダラ)を見ていますし、過去に沖縄に旅行した際も少しはみているはずですが、2年前に蝶撮趣味を始めて(といっても1年目は鳥見のついで)、多数のマダラチョウ類の飛翔する環境を初めてみて、やはり南国に来ているのだなと実感できました。
次回は、タテハチョウ科(旧方式)のご紹介です。 ]]>
香港の蝶 その6☆シジミチョウ科(3) 画像紹介・後編
http://yoda1.exblog.jp/9538908/
2009-12-31T09:11:00+09:00
2010-01-12T21:04:32+09:00
2009-12-31T09:11:04+09:00
yoda-1
香港の蝶
21★Acytolepis puspa Common Hedge Blue ヤクシマルリシジミ 香港C
21-1・Nov.23-'09@龍鼓灘13:00 ♀・半開翅
(E-510 425mm 1/400sec.F7.9 -0.3EV ISO400)
この蝶は、半開翅状態の画像しかなくて、最初は尾状突起もないのに、アマミウラナミシジミと間違えておりました。今回香港のシジミチョウもよく勉強したので、次回はじっくり翅裏画像も撮影したいです。
22★Euchrysops cnejus Gram Blue Cupid オジロシジミ 香港C
22-1・Nov.22-'09@鳳園11:16 ♂・開翅
(E-510 126mm 1/1250sec.F5.7 -0.3EV ISO400)
日本でも奄美諸島以南にいるシジミチョウ。表面の感じもウラナミシジミによく似ていますが、尾錠突起が短くて、♂の場合さらに尾の付け根近辺が白い感じが顕著です。
23★Jamides bochus Dark Cerulean ルリウラナミシジミ 香港C
23-1・Nov.20-'09@米埔12:46 ♀・閉翅・・・後翅すりすり中
(E-510 425mm 1/800sec.F7.9 0.0EV ISO800)
23-2・Nov.20-'09@米埔12:46 同上♀・飛翔
(DMC-GH1 105mm Motion Jpeg VGA-640*480)・・・クリップ画像
23-3・Nov.22-'09@鳳園10:17 閉翅・・・雌雄判りません。
(DMC-GH1 105mm 1/100sec.F8.0 0.0EV ISO100)
実は香港探蝶で最初に遇ったのが、この蝶でした。
日本では八重山諸島にいるそうですが、この♂の飛翔時のルリ色は他のブルー系シジミ蝶の中でダントツです。これぞメタリックブルーでしょう。次回はこの♂の飛翔時・翅表画像に挑戦したいです。
(23-3の閉翅画像も、その後の飛翔で雌雄判断できたでしょうね。次回の課題です)
24★Lampides boeticus Long-tailed Blue ウラナミシジミ 香港C
24-1・Nov.22-'09@鳳園9:54 ♂・半開翅 斜め後方
(DMC-GH1 105mm 1/500sec.F8.0 0.0EV ISO100)
24-2・Nov.22-'09@鳳園14:11 ♂・半開翅 側方
(E-510 239mm 1/800sec.F6.6 0.0EV ISO400)
香港まで来て、この蝶に遇えるとは思いませんでしたが、この蝶の棲息範囲は南欧・アフリカ・アジア南部・豪州・ハワイとかなり広いそうです。あの日本国内での北上の逞しさをみると頷けます。
それにしてもこの蝶は、翅表の繊毛が目立ちます。
25★Neopithecops zalmora Quaker ヒメウラボシシジミ 香港UC-C
25-1・Nov.22-'09@鳳園14:11 閉翅・吸水・・・雌雄判りません。
(E-510 372mm 1/250sec.F7.9 0.0EV ISO400)
ブルックの奥の暗がりにいました。この翅形の丸っこさといいかわいいシジミチョウですが、警戒心が強いのか、じっくり撮影できませんでした。
26★Pseudozizeeria maha Pale Grass Blue ヤマトシジミ 香港VC
26-1・Nov.22-'09@鳳園9:58 ♂・半開翅 斜め前方
(DMC-GH1 105mm 1/200sec.F8.0 0.0EV ISO100)
後で図鑑をみると、香港にはヒメシルビアもハマヤマトもいるとのことでした。日本国内ではどちらも未見なので、しっかり探せばよかったです。
27★Rapala manea Slate Flash マネアトラフシジミ 香港C
27-1・Nov.22-'09@鳳園10:44 ♂・閉翅 斜め後方
(E-510 425mm 1/800sec.F7.9 -0.3EV ISO400)
27-2・Nov.22-'09@鳳園11:01 ♂・半開翅 側面
(E-510 170mm 1/500sec.F6.0 +0.3EV ISO400)
27-3・Nov.22-'09@鳳園11:03 ♀・閉翅
(DMC-GH1 105mm 1/160sec.F11.0 0.0EV ISO125)
27-4・Nov.23-'09@龍鼓灘12:35 ♀・開翅
(E-510 224mm 1/800sec.F6.5 +0.3EV ISO400)
この蝶は、Very Commonにしてよいぐらい、普通にいました。
画像27-1にあるように、翅裏画像だけでも雌雄の判断が簡単にできる希なシジミ蝶です。より判りやすい画像をリンクしますが、このように後翅裏でも短状紋の上に膨らんだような跡が♂には生じます。
それ以上に、後翅肛角部に横方向に張り出す眼状紋があり、これでさらに捕食者を欺く狙いのようなのが観察していて楽しいです。
和名のマネアトラフシジミですが、翅裏のトラフ模様は弱いですが、トラフシジミ(R.arata)と同じRapala属であることを意識するにはよいかもです。
28★Remelana jangala Chocolate Royal ウラキンルリツバメ 香港UC-C
28-1・Nov.22-'09@鳳園11:30 ♂・半開翅 片翅表・・・後翅後部の破損あり。
(E-510 286mm 1/640sec.F7.1 -0.3EV ISO400)
シジミチョウ最後の画像紹介が、破損体で申し訳ありません。
前翅中室の下方の翅脈ラインが独特というか、1bの中央を走る翅脈のようなスジが目立つので、同定には余り苦労しませんでした。
二本の尾のある画像及び翅裏の金色具合は、fanseabさんの撮影をご覧ください。
以上で、シジミチョウ科撮影14種の紹介を終わります。
キマダラルイツバメの仲間(タイワンフタオツバメかミツボシフタオツバメ)も尾の破損した個体を一瞬見ただけで、撮影できあなくて残念でした。
以下余談ですが、今回和名は、アジア産蝶類生活史図鑑(1997、2000)を優先することにしました。
そこでも、Spindasis lohita にはタイワンフタオツバメの名称が割り当てられていますが、その蝶はもう台湾にはいないというか、台湾のキマダラルリは、図鑑によるとS.kuyanianus(ヒメフタオツバメ)となっています。でも古い図鑑で投稿されている方もいるようです。
これもウラフチベニシジミと同じ運命をたどったようですが、タイワンにいない種類をずっと「タイワン・・・」と呼称するのもどうなのでしょうか。と言った感じで、先達者の方々はロヒタキマダラルリツバメを使用されているのでしょう。(名称が長くなるので、ロヒタフタオツバメでもよいような気もします・・・・)
★★訂正 2010年1月13日
「青森の蝶」のze_ph さんより御指摘をいただき、台湾には3種類(香港にいる2種+ヒメフタオツバメ)ものキマダラルリツバメの仲間がいることを教わりました。YODAが香港で購入した台湾の蝶の図鑑「台湾蝴蝶図鑑・二版2008.1猫頭鷹出版」には280種類の掲載があるだけで、ヒメフタオツバメが普通種での掲載だったようです。
先の古い図鑑で投稿とした蝶もこれは間違いなくロヒタで正解でした。台湾にはミツボシもいて、これはcactussさんがしっかり撮影されていました。でも、肝心のヒメフタオツバメ(台湾固有種だそうです)のフィールド画像が見つかりません。次回、台湾訪問時の課題です。
次回は、マダラチョウ科(タテハチョウ科マダラチョウ亜科)の紹介です。
使用カメラ:
・望遠系 Olympus E-510+ZD70-300mmF4-5.6+EC-14
・マクロ系 Panasonoic DMC-GH1+Sigma 105mmF2.8DGMacro]]>
香港の蝶 その5☆シジミチョウ科(2) 画像紹介・前編
http://yoda1.exblog.jp/9532694/
2009-12-30T10:34:00+09:00
2009-12-31T06:00:43+09:00
2009-12-30T10:34:37+09:00
yoda-1
香港の蝶
16★Arhopala bazalus Powdered Oak Blue ムラサキツバメ 香港UC-C
16-1・Nov.22-'09@鳳園10:43 閉翅
(E-510 425mm 1/250sec.F7.9 -0.3EV ISO400)
16-2・Nov.22-'09@鳳園12:17 ♂・半開翅・・・16-1と同一個体の可能性あり。
(E-510 126mm 1/640sec.F5.7 +0.3EV ISO400)
16-3・Nov.23-'09@龍鼓灘12:43 閉翅
(E-510 224mm 1/500sec.F6.5 0.0EV ISO400)
日本でもおなじみの蝶ですが、現地ではよく似ているなとう感想でした。英名の粉を吹いたというのが面白く、確かに白い粉がふいた感じの翅裏です。この蝶の場合、閉翅状態だとYODAの実力では雌雄判断できません。画像16-1は♂の可能性大ですが、画像16-3の雌雄はどうなのでしょう?なかなかこの蝶だけのために開翅するまでじっくり観察できない状況もありました。(近づき過ぎて逃げられたことも大きいですが)
17★Curetis acuta Toothed Sunbeam ウラギンシジミ 香港C
17-1・Nov.22-'09@鳳園11:27 ♂開翅
(E-510 269mm 1/800sec.F6.9 0.0EV ISO400)
17-2・Nov.22-'09@鳳園11:53 同一個体♂閉翅・・・被りの多い画像ですが。
(E-510 392mm 1/200sec.F7.9 0.0EV ISO400)
17-3・Nov.22-'09@鳳園12:19 同一個体♂開翅・透過翅・・・日本でもこの構図は初めて。 (E-510 304mm 1/500sec.F7.3 0.0EV ISO400)
香港へはどのような蝶がいるのか、特に詳しく調べていった訳でもなく、このウラギンをみると、おぉお、ここにもいるのかという感想でした。
たぶん香港にも、日本の夏型・秋型に対応した雨季型・乾季型がこのウラギンシジミにあるのでしょう。でもこの♂は、後翅の尖り具合も半端ではありません。台湾産は橙色斑内部の翅脈が黒くなるそうですが、香港に来るとそうでもないようです。しかし後翅の橙色斑の大きさが印象的です。
18★Heliophorus epicles Purple Sapphire ウラフチベニシジミ 香港C
18-1・Nov.22-'09@鳳園10:01 ♂・開翅
(DMC-GH1 105mm 1/200sec. 0.0EV ISO100)
18-2・Nov.23-'09@龍鼓灘14:29 たぶん♀・閉翅・・・少しピンボケ失礼します。
(E-510 392mm 1/320sec.F7.9 0.0EV ISO400)
香港に行ったら、この綺麗なベニシジミの仲間に遇わなくていけません。鳳園訪問時も、管理舎の方にまずはこの蝶に遇いたいと意向を伝えると、外の庭にいる個体を紹介してくれました。日本のベニシジミのように、いる場所では群れているという印象はなかったですが、ごく普通種には間違いありません。
台湾には、よく似たH. ilaがいて、これもネット上などでウラフチベニシジミと呼ばれることが多いようです。たぶん昔は同種とされていたのでしょうね。(H. ilaの方は、シナウラフチベニシジミの新呼称があるようです)
♂開翅の画像のように、前後翅の紫色に輝く斑紋がありますが、コムラサキ並に撮影角度に敏感であり、構造色なのでしょう。
19★Horaga onyx Common Onyx ミツオシジミ 香港UC
19-1・Nov.22-'09@鳳園14:31 ♀・閉翅・・・左右翅のスリスリ中
(E-510 425mm 1/125sec.F7.9 0.0EV ISO400)・・・遠い画像切り出し。
鳳園の保護区での撮影ですが、遠い樹上にて、望遠端での撮影で手ぶれしております。
でも、新基準の出現頻度では、これがホリイコ以外では唯一Commonでない種類です。
英名のonyxはメノウのことだそうで、メノウ模様のシジミ蝶ということでなかなかのネーミングです。オニックスも日本語になっている気がするので、オニックスシジミの和名もありうる感じです。中国名は「斑灰蝶」(灰の字は少し違いますが)で、この白い斑紋が強烈に目立つことに依るようです。和名・ミツオシジミの三尾状態が今一不鮮明なので、次回訪問時にリベンジが必要です。
20★Iraota timoleon Silver Streak Blue イチジクシジミ 香港UC-C
20-1・Nov.22-'09@鳳園11:09 ♂・開翅 吸水
(E-510 253mm 1/1600sec.F6.8 -0.3EV ISO400)
20-2・Nov.22-'09@鳳園11:09 同一個体♂・閉翅 吸水
(E-510 253mm 1/2000sec.F6.8 -0.3EV ISO400)
20-3・Nov.23-'09@龍鼓灘13:44 ♂・半開翅
(E-510 425mm 1/800sec.F7.3 +0.3EV ISO400)
20-4・Nov.23-'09@龍鼓灘13:45 同一個体♂・閉翅 吸水・・・口吻が黄色ですね。
(E-510 304mm 1/250sec.F8.0 +0.3EV ISO400)
これは翅裏の模様が強烈で、今まで見てきたムラサキシジミ類とは少し違うなと思いました。しかも、連日遇えて、どちらも明るいブルック沿いにいました。
和名は、当初北大の多田さんリストにあった「チモールウラニシキシジミ」の採用を思いましたが、fanseabさんのHPの解説で、こちらの方にしました。次回は早めに訪問して翅の傷んでいない個体を撮影したいです。
(以下、次号に続く)
使用カメラ:
・望遠系 Olympus E-510+ZD70-300mmF4-5.6+EC-14
・マクロ系 Panasonoic DMC-GH1+Sigma 105mmF2.8DGMacro]]>
香港の蝶 その4☆シジミチョウ科(1) リストとホリイコシジミ発見
http://yoda1.exblog.jp/9525649/
2009-12-29T07:17:00+09:00
2014-07-02T04:46:48+09:00
2009-12-29T07:17:05+09:00
yoda-1
香港の蝶
リストは、香港の蝶の2つの図鑑掲載種を合体させると下記のようになりますが、今回図鑑にないホリイコシジミに遇うことができたので、それを含めると52種類です。
出現頻度のVR、R、UC、C、VC は、「香江蝶影2002.7」のものですが、「郊野情報・蝴蝶篇2005.7」の記載を参照し、昔VRでも今は棲息場所が数カ所あるような場合には、UCの標記をつなげています。
つまり、「郊野情報」における分布標記とVR、R、UC、Cの対応を下記のようにしました。
・VR Uncertain
・R 分布地名(country parks) が1,2箇所
・UC 分布地名が3箇所以上
・C Most country parks (VCは、「香江蝶影」をそのまま継承)
出現頻度の文字の後の★が今回撮影種です。
★香港の蝶 シジミチョウ科 52種 (★今回撮影=14種)
順に、学名、英語名、和名、香港での出現頻度。
-----List of Lycaenidae, Hong Kong----
Acytolepis puspa Common Hedge Blue ヤクシマルリシジミ 香港C★
Ancema ctesia Bi-spot Royal クロボシルリシジミ 香港VR-R
Arhopala bazalus Powdered Oak Blue ムラサキツバメ 香港UC-C★
Arhopala birmana Burmese Bush Blue アサクラシジミ 香港UC-R
Arhopala paramuta Hooked Oak Blue ホリシャムラサキシジミ 香港VR
Arhopala pseudocentaurus Centaur Oak Blue オオムラサキツバメ 香港R-UC
Arhopala rama Dark Himalayan Oak Blue ラマムラサキシジミ 香港VR
Artipe eryx Green Flash イワカワシジミ 香港C
Castalius rosimon Common Pierrot ナツメシジミ 香港VR
Catochrysops panormus Silver Forget-me-not ウスアオオナガウラナミシジミ 香港VR
Catochrysops strabo Forget-me-not ムラサキオナガウラナミシジミ 香港VR
Celastrina lavendularis Plain Hedge Blue ホリシャルリシジミ 香港R-C
Chilades lajus Lime Blue コウシュンルリシジミ 香港VC
Chilades pandava Plains Cupid クロマダラソテツシジミ 香港UC
Chilades(Freyeria) putli Grass Jewel タイワンヒメシジミ 香港VR
Creon cleobis Broadtail Royal スソナミチャシジミ 香港R-UC
Cupido (Everes) lacturnus Tailed Cupid タイワンツバメシジミ 香港C
Curetis acuta Toothed Sunbeam ウラギンシジミ 香港C★
Deudorix epijarbas Cornelian ヒイロシジミ 香港UC-C
Euchrysops cnejus Gram Blue Cupid オジロシジミ 香港C★
Famegana alsulus Small Grass Blue クロホシヒメシジミ 香港C-UC
Flos asoka Spangled Plush Blue アソカニセムラサキツバメ 香港VR
Heliophorus epicles Purple Sapphire ウラフチベニシジミ 香港C★
Horaga albimacula Violet Onyx ヒメミツオシジミ 香港VR
Horaga onyx Common Onyx ミツオシジミ 香港UC★
Iraota timoleon Silver Streak Blue イチジクシジミ 香港UC-C★
Jamides alecto Metallic Cerulean シロウラナミシジミ 香港VR
Jamides bochus Dark Cerulean ルリウラナミシジミ 香港C★
Jamides celeno Common Cerulean コシロウラナミシジミ 香港UC-C
Lampides boeticus Long-tailed Blue ウラナミシジミ 香港C★
Leptotes plinius Oriental Striped Blue カクモンシジミ 香港VR
Mahathala ameria Falcate Oak Blue エグリシジミ 香港UC
Megisba malaya Malayan タイワンクロホシシジミ 香港R
Miletus chinensis Common Brownie キネンシスカニアシシジミ 香港R-UC
Nacaduba kurava Transparent Six-line Blue アマミウラナミシジミ香港C
Neopithecops zalmora Quaker ヒメウラボシシジミ 香港UC-C★
Pithecops corvus Forest Quaker リュウキュウウラボシシジミ 香港VR-UC
Pratapa deva White Royal ヒメヤドリギツバメ 香港UC
Pseudozizeeria maha Pale Grass Blue ヤマトシジミ 香港VC★
Rapala manea Slate Flash マネアトラフシジミ 香港C★
Remelana jangala Chocolate Royal ウラキンルリツバメ 香港UC-C★
Sinthusa chandrana Broad Spark クヤニヤシジミ 香港UC-C
Spindasis lohita Long-banded Silverline タイワンフタオツバメ 香港UC-C
Spindasis syama Club Silverline ミツボシフタオツバメ 香港UC
Tajuria cippus Peacock Royal ヤドリギツバメ 香港UC-C
Tajuria maculata Spotted Royal クロボシツバメ 香港VR-UC
Taraka hamada Lesser Forest Blue ゴイシシジミ 香港R-UC
Udara albocaeruleus Albocaerulean サツマシジミ 香港UC
Udara dilecta Pale Hedge Blue タッパンルリシジミ 香港VR-UC
Zizeeria karsandra Dark Grass Blue ハマヤマトシジミ 香港UC-C
Zizina otis Lesser Grass Blue ヒメシルビアシジミ 香港C
Zizula hylax Tiny Grass Blue ホリイコシジミ 香港R★
15★Zizula hylax Tiny Grass Blue ホリイコシジミ 香港R
15-1・Nov.23-'09@龍鼓灘13:07 たぶん♀
(E-510 392mm 1/640sec.F7.9 0.0EV ISO400)
15-2・Nov.23-'09@龍鼓灘13:57 ♂・吸蜜 閉翅
(E-510 338mm 1/640sec.F7.6 +0.3EV ISO400)・・・明度調整あり。
実は今回香港の蝶の画像整理をするまでは、ホリイコシジミとか知りませんでした。香港の図鑑をみて、複眼が褐色のヤマトシジミ系の蝶は、ヤマト、ハマヤマト、ヒメシルビアしかいないのですが、どれもしっくりこないのですよね。ヒメシルビアは後翅斑紋の並びが違うし、ハマヤマトとも翅形や斑紋が微妙に違っていたのです。ホリイコの特徴である前翅裏中室前の斑点は、まあそのような個体もたまにはあるだろうと思っていたのですが、学研・標準図鑑のp.137の比較表にホイイコも掲載されており、これだとなりました。
ただ、標準図鑑で言う後翅亜外縁のチュウリップの葉が帯状になるとういのは、この香港の個体ではそれほどでもないとは思いました。
ホリイコは、触角の棍棒部分の垂れ下がり具合がかわいいですが、屋外では大きさとこの触角の感じで見分けできるようになる気がしました。
香港の図鑑に掲載がないので、これは大発見かと思いきや、「Hong Kong Zizula hylax」で検索すると、2009年7月撮影の個体が紹介済みでした。大陸続きなので、新種が土着していくケースは今後もあるのでしょう。
以降、シジミチョウ科(その2)で撮影個体を紹介していきます。]]>
香港の蝶 その3☆シロチョウ科 他のカザリシロチョウに遇いたい
http://yoda1.exblog.jp/9506704/
2009-12-26T07:47:00+09:00
2014-07-11T05:48:33+09:00
2009-12-26T07:47:45+09:00
yoda-1
香港の蝶
香港の図鑑で、シロチョウの仲間が、「粉蝶」とあるのは、なかなか味わい深いです。
小さい頃の採集とかで、手づかみすると、蝶の鱗粉で手が粉まみれになるのですが、
そのような思いが、この中国名称に繋がっているんでしょうか?
(たぶん、鱗粉のとれやすさは科別に大差ないのかも??言われてみればマダラチョウの仲間は少しとれにくいような???)
さて、例によって香港の蝶の2つの図鑑掲載種を合体させると下記のようになります。
出現頻度のVR、R、UC、C、VC は、「香江蝶影2002.7」のものですが、「郊野情報・蝴蝶篇2005.7」にだけ掲載のある種は、その解説文から判断しています。
その文字の後の★が今回撮影種で、☆が目撃種です。
★香港の蝶 シロチョウ科 22種 (★今回撮影=8種、☆目撃のみ)
順に、学名、英語名(香港での)、和名、香港での出現頻度。
-----List of Pieridae, Hong Kong----
Appias albina Common Albatross カワカミシロチョウ 香港R
Appias lyncida Chocolate Albatross タイワンシロチョウ 香港VR
Catopsilia pomona Lemon Emigtant ウスキシロチョウ 香港C★
Catopsilia pyranthe Mottled Emigrant ウラナミシロチョウ 香港C
Cepora nerissa Common Gull タイワンスジグロシロチョウ香港C★
Delias acalis Red-breast Jezebel シロモンアカネシロチョウ 香港UC
Delias belladonna Hill Jezebel クロカザリシロチョウ 香港VR
Delias hyparete Painted Jezebel ベニモンシロチョウ 香港UC
Delias pasithoe Red-base Jezebel アカネシロチョウ 香港VC★
Dercas verhuelli Tailed Sulphur タイリクトガリキチョウ 香港UC
Eurema blanda Tree-spot Grass Yellow タイワンキチョウ 香港UC★
Eurema brigitta Small Grass Yellow ホシボシキチョウ 香港UC
Eurema hecabe Common Grass Yellow キチョウ 香港VC★
Eurema laeta Spotless Grass Yellow ツマグロキチョウ 香港UC
Hebomoia glaucippe Great Orange Tip ツマベニチョウ 香港C☆
Ixias pyrene Yellow Orange Tip メスジロキチョウ 香港UC★
Leptosia nina Psyche クロテンシロチョウ 香港VR
Pieris canidia Indian Cabbage White タイワンモンシロチョウ 香港VC★
Pieris rapae Small Cabbage White モンシロチョウ 香港UC★
Prioneris philonome Red-spot Sawtooth スジグロマダラシロチョウ 香港R
Prioneris thestylis Spotted Sawtooth マダラシロチョウ 香港UC
Talbotia naganum Naga White カルミモンシロチョウ 香港VR
それでは撮影できた種類を学名順にご紹介します。
(★前の数字は、今回の香港撮影種の通し番号です)
使用カメラ:
・望遠系 Olympus E-510+ZD70-300mmF4-5.6+EC-14
・マクロ系 Panasonoic DMC-GH1+Sigma 105mmF2.8DGMacro
7★Catopsilia pomona Lemon Emigtant ウスキシロチョウ 香港C
7-1・Nov.20-'09@米埔14:05 ♂・無紋型 吸蜜
(E-510 320mm 1/3200sec.F7.4 -0.3EV ISO800)
7-2・Nov.22-'09@鳳園12:41 ♂・銀紋型 休止・・・反対側の後翅が部分破損あり (DMC-GH1 105mm 1/160sec.F10.0 0.0EV ISO320)
7-3・Nov.23-'09@龍鼓灘12:17 ♂・無紋型 吸蜜・半開翅
(E-510 253mm 1/2000sec.F6.8 0.0EV ISO400)
7-4・Nov.23-'09@龍鼓灘13:20 ♂・無紋型 吸蜜・透過翅
(E-510 338mm 1/400sec.F7.6 -0.3EV ISO400)
英名のemigrantは、移民とか移入種の意味ですが、香港ではこのウシキシロチョウとウラナミシロチョウは移入種だそうです。どのような契機でいつ頃かは未調査です。日本では南西諸島にいるのですが、YODAはもちろん初見で、その力強い羽ばたきに感動しました。
この種は訪問先ごとにいた訳ですが、どれも♂ばかりだったのはどうしてでしょうか。また同じくCommonとなっているウラナミシロチョウには遇えずじまいでした。(YODAの経験不足で、周囲にいたのを見逃しているだけかも知れません。「遇えなかった」→「撮影できなかった」という解釈で以下同様に御願いします)
8★Cepora nerissa Common Gull タイワンスジグロシロチョウ 香港C
8-1・Nov.22-'09@鳳園10:12 ♀開翅 ・・・左翅の破損多し
(E-510 320mm 1/1250sec.F7.4 -0.3EV ISO400)
8-2・Nov.22-'09@鳳園10:04 ♀閉翅 ・・・上と同一個体(ピンぼけで失礼します) (DMC-GH1 105mm 1/100sec.F8.0 0.0EV ISO100)
8-3・Nov.23-'09@龍鼓灘12:58 ♂開翅(吸蜜中)
(DMC-GH1 105mm 1/500sec.F5.6 0.0EV ISO160)・明度調整あり
台湾の図鑑では、学名 Cepora coronis cibyra が今でも使用されているようです。
Wikipediaでは「C.coronis」は「C.nerissa」の一亜種と扱っています。亜種なのか、独立種なのかは永遠の課題なのでしょう。国ごとにこだわりのある学者・識者が図鑑を編集して、個性が出てくる事例でしょうか。
香港には、スジグロ系模様の蝶はこれしかないので、識別は容易な方だと思いますが、♂の前翅縁の黒斑は、タイワンモシロチョウ♂に少し似ているので、翅表からの遠目の識別は難しいのでは想像します。
9★Delias pasithoe Red-base Jezebel アカネシロチョウ 香港VC
9-1・Nov.20-'09@米埔13:17 ♂半開翅表・吸蜜・・・側面画像は「概要編」に掲載しました。 (E-510 286mm 1/1250sec.F7.1 0.0EV ISO800)
9-2・Nov.22-'09@鳳園10:24 ♂半開透過翅側面・吸蜜・・・旅行ブログにも掲載しました。 (E-510 304mm 1/320sec.F7.3 0.0EV ISO400)
9-3・Nov.23-'09@龍鼓灘12:50 ♂閉翅・吸蜜・・・英名のノゴギリハとフェンスの金網がマッチします。 (E-510 239mm 1/400sec.F6.6 0.0EV ISO400)
9-4・Nov.23-'09@龍鼓灘13:16 ♀半開翅・翅表・・・運良く♀も撮影していました。 (E-510 269mm 1/500sec.F6.9 +0.3EV ISO400) 明度調整あり。
9-5・Nov.23-'09@龍鼓灘13:16 同一♀半開翅・翅表+チラ翅裏・・・YODAの好きなアングルの一つです。 (E-510 304mm 1/640sec.F7.3 0.0EV ISO400)
アカネシロチョウは5枚も掲載です。画像9-1~3が♂で、画像9-4.5が♀ですが、黒の地色が薄いのが♀で、白い斑紋も少しぼけた感じになるようです。また画像9-1と9-4の後翅表肛角上部の比較で、黄色味が顕著な方が♂です。
英名のJezebelは、聖書に出てくる放埒な王妃の名称。そのまま、妖婦とか放埒な女の意味をもつとか。確かに厚化粧の蝶のイメージで、YODAなどはすぐに誘惑に乗ってしまそうです。
Delias属(カザリシロチョウ属)は、北大・多田光宏さんのリストによると、255種類もカウントされています。
Fanseabさんが撮影されているベニモンシロチョウにも遇いたかったですが、時期的に少なくなっていたのでしょう。
10★Eurema blanda Tree-spot Grass Yellow タイワンキチョウ 香港UC
10-1・Nov.20-'09@鳳園11:38 交尾・・・左が♀で、右が♂のよう。
(E-510 199mm 1/500sec.F7.1 +0.3EV ISO400) かなり切り出し。
保護区の場所が判らないで、山の方へ登った際に撮影。あとから画像を検証すると、タイワンキチョウはこの交尾シーンしかありません。翅面に正対して撮るとか、しておけばよかったです。
キチョウとの識別点を画像に記入していますので、拡大してご覧ください。
11★Eurema hecabe Common Grass Yellow (ミナミ)キチョウ 香港VC
11-1・Nov.20-'09@鳳園13:38 交尾・・・上が♂で下が♀のよう。
(E-510 392mm 1/800sec.F7.9 -0.3EV ISO400)
11-2・Nov.20-'09@鳳園10:43 地面吸水・・・たぶん♂
(E-510 425mm 1/800sec.F7.9 -0.3EV ISO400) 望遠端です。
11-3・Nov.20-'09@鳳園14:47 閉透過翅・吸蜜・・・たぶん♂。最初タイワンキチョウかと思いました。(E-510 425mm 1/800sec.F7.9 -0.3EV ISO400) 望遠端です。
(ミナミ)キチョウの特徴は画像11-1に記載したので、拡大してご覧ください。
タイワンキチョウとの識別は結構大変でした。図鑑にある縁毛の色はフィールド画像ではよく判りません。決定的なのは前翅裏中室の小斑点の個数ですが、タイワンキチョウの第三点は後翅に隠れやすいのです。後翅外縁の尖り具合も簡便な識別点ですが、画像11-3のように撮影角度によっては紛らわしいです。
個体差はあるでしょうが、香港の図鑑をみる限り、外縁の波打つ感じがタイワンの方が顕著であり、ここも留意するとよさそうです。
12★Ixias pyrene Yellow Orange Tip メスジロキチョウ 香港UC
12-1・Nov.20-'09@鳳園13:57 ♀・乾季型・吸蜜・半開翅の片翅表正対
(E-510 425mm 1/800sec.F7.9 -0.3EV ISO400)
12-2・Nov.23-'09@龍鼓灘13:08 ♂・雨季型・吸蜜・半開翅の両翅表正対
(E-510 269mm 1/1250sec.F6.9 -0.3EV ISO400)
12-3・Nov.23-'09@龍鼓灘13:21 ♂・乾季型・吸蜜・半開翅の片翅表正対
(E-510 338mm 1/800sec.F7.6 0.0EV ISO400)
日本にいないシロチョウの仲間では、なかなかの美種ではないでしょうか。
しかし、メスジロキチョウとはなんとも芸がない和名です。ツマキチョウもメスジロではないかと不満を述べたくなります(笑) と記載しながらも、♂の地色が黄色だとすると、確かに♀の地色の白さは歴然としています。しかしこれもモンキチョウの♀の大半は白いし・・・・。ヒメツマベニチョウを提案しようと思ったら、ヒメツマベニシロチョウという和名の蝶が同じIxias属にいました。この英名がWhite Yellow Tipなので、このYellow Orange Tipは、「ヒメツマベニキチョウ」がベストのネーミングではないでしょうか。
雨季型と乾季型があり、画像12-2のように、♂♀とも雨季型では後翅表外縁の暗色ボーダーが顕著になります。
13★Pieris canidia Indian Cabbage White タイワンモンシロチョウ 香港VC
13-1・Nov.22-'09@鳳園11:23 ♂・吸蜜・半開翅・片翅表正対
(E-510 357mm 1/1000sec.F7.8 0.0EV ISO400)
前翅褄部分の暗色紋様の違いで、モンシロチョウと紛れることはないですね。しかし、どちらの種も♀の方の撮影漏れがあるので、次回しっかり収めたいです。
14★Pieris rapae Small Cabbage White モンシロチョウ 香港UC
14-1・Nov.20-'09@米埔13:02 ♂・吸蜜・小開翅側面・・・ピンぼけ失礼します。
(E-510 239mm 1/4000sec.F6.6 -0.3EV ISO800)
掲載は最後になりましたが、香港で見た最初のシロチョウ科がこのモンシロチョウでした。ここまで来てモンシロかと思いましたが、香港ではタイワンモンシロチョウの方が多いようです。ランタナが雑草のように生えている香港の環境は、蝶見・蝶撮にいい感じです。
(文中、間違いや不正確な部分がある場合は、是非御指摘ください)]]>
香港の蝶 その2☆アゲハチョウ科 日本との共通種も多く
http://yoda1.exblog.jp/9489794/
2009-12-23T22:10:00+09:00
2009-12-25T16:57:31+09:00
2009-12-23T22:10:08+09:00
yoda-1
香港の蝶
そもそも日本にいない蝶に和名が必要かという議論もあるでしょうが、ある場合は、北大の方がまとめたリストを参考にして、過去の世界の蝶図鑑の類で和名が与えられたものを優先し、できるだけ学名のカタカナ名でないものを使用しています。(最初から学名を採用している和名しかない場合も多々あるようですが)
科名の分類は、タテハチョウ科への統合が主流ですが、中国が従来のままだそうで、それに従います。
従来、ジョノメチョウ科であったものを、タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科と表現するのは、誠に面倒です。
「これら複数の科は、前脚が退化しており、近縁種である」という認識(もちろんもっと別の共通特徴があるようですが)で十分ではないでしょうか?
(とえらそうに言っても、その内方針変更するかもしれません。)
しかし、たぶんインドの方々が中心に記載していると思われるwikipediaでは、タテハチョウ科への統合スタイルになっているので、その辺は柔軟にこだわらないということで・・・・。
まずは、アゲハチョウ科からです。
地元の図鑑によると、下記の蝶が記録されています。
香港の後のアルファベットは、どの程度の普通種か希少種かの指標で、図鑑「香江蝶影2002.7」で種別に記載のあるものを転記しています。
VR=very rare, R=rare, UC=uncommon, C=common, VC=very common
となっています。特に、VRは迷蝶で記録も乏しいものにあてがっている感じです。
★香港の蝶 アゲハチョウ科 21種 (★今回撮影=6種、☆目撃のみ)
順に、学名、英語名(香港での)、和名、香港での出現頻度。
-----List of Papilionidae, Hong Kong----
Byasa alcinous Chinese Windmill ジャコウアゲハ 香港VR
Chilasa agestor Chocolate Mime カバシタマネシアゲハ 香港VR
Chilasa clytia Common Mime マネシアゲハ 香港C
Graphium agamemnon Tailed Jay コモンタイマイ 香港VC★
Graphium antiphates Five-bar Swordtail オナガタイマイ 香港C
(注:香港の図鑑では、Pathysa antiphates となっていますが、このpathysaはサブ属名だそうです)
Graphium cloanthus Glassy Bluebottle タイワンタイマイ 香港R
Graphium doson Common Jay ミカドアゲハ 香港UC
Graphium sarpedon Common Bluebottle アオスジアゲハ 香港VC★
Lamproptera curius White Dragontail シロスソビキアゲハ 香港UC★
Pachliopta aristolochiae Common Rose ベニモンアゲハ 香港UC
Papilio bianor Chinese Peacock カラスアゲハ 香港C
Papilio demoleus Lime Butterfly オナシアゲハ 香港C
Papilio dialis Southern Chinese Peacock タイワンカラスアゲハ 香港VR
Papilio helenus Red Helen モンキアゲハ 香港VC★
Papilio memnon Great Mormon ナガサキアゲハ 香港VC☆
Papilio paris Paris Peacock ルリモンアゲハ 香港VC★
Papilio polytes Common Mormon シロオビアゲハ 香港VC★
Papilio protenor Spangle クロアゲハ 香港VC
Papilio xuthus Swallowtail アゲハ 香港UC
Troides aesacus Golden Birdwing キシタアゲハ 香港UC
Troides helena Common Birdwing ヘレナキシタアゲハ 香港UC
それでは順に撮影できた種類をご紹介します。
1☆Graphium agamemnon Tailed Jay コモンタイマイ 香港VC
・Nov.22-'09@鳳園・保護区(2枚同一個体) この一度しか観れませんでした。
和名のコモンタイマイのコモンはどのような意味なのでしょうか? 小紋、それも並。
アオスジアゲハの仲間(Graphium)ですが、なかなか綺麗ですよね。
2☆Graphium sarpedon Common Bluebottle アオスジアゲハ 香港VC
・Nov.24-'09@龍鼓灘にて。 鳳園にも米埔にもいました。
同行した家内は、この蝶はかなり綺麗だと言っておりました。日本にもごく普通にいると必死に説明しました。
3☆Lamproptera curius White Dragontail シロスソビキアゲハ 香港UC
・Nov.22-'09@鳳園でのみ観察。 概要編でもご紹介しました。
和名は古い図鑑には、シロオビスソビキアゲハとあります。東南アジアに多い Green Dragontail(L.meges) はスソビキアゲハですが、こちらをアオスソビキアゲハと呼び、本種と対で呼ぶことが最近は多いようです。
簡単な動画を掲載します。
翅が小さくて、胴体が大きい分、翅の動きはオオスカシバ並なのでしょうか?
鳳園保護区に2匹いましたが、観察できた個体はこの1匹のみで、残念ながら片方の尾状突起がとれています。12月・1月にはいないようで、この時期の個体は、突起のとれていることが多いと、管理棟スタッフの方が言っておりました。
4☆Papilio helenus Red Helen モンキアゲハ 香港VC
・Nov.23-'09@龍鼓灘。 ♀・吸蜜飛翔中 鳳園でも米埔でも目撃しました。
日本のと同じくらい大きかったです。
タイワンモンキアゲハ(シロオビモンキアゲハ)は、香港にはいないようです。
5☆Papilio paris Paris Peacock ルリモンアゲハ 香港VC
・Nov.22-'09@鳳園(2枚・同一個体) ごく普通種でも、他では目撃できずでした。
これは、広く東南アジアにもいるそうですが、綺麗なカラスアゲハの仲間ですね。
6☆Papilio polytes Common Mormon シロオビアゲハ 香港VC
・Nov.22-'09@鳳園 ♀・白帯型を追尾する♂
・Nov.23-'09@龍鼓灘 ♀・白帯型 吸蜜中
・Nov.23-'09@龍鼓灘 ♀・白斑型 (遠い飛翔画像を切り出し)
これも沖縄探蝶経験ないYODAは初見ですが、図鑑のように確かに小さいです。
♀の白斑型は、香港の図鑑の表現です。「学研・標準図鑑2006.8」によると、日本ではベニモン型と呼ぶそうですね。今回遇えなかったベニモンアゲハに擬態しているから、そのベニモンを採用した名称のようです。しかし、標準図鑑にはこの白紋がほとんど赤い個体も掲載されていてビックリです。
図鑑でCommon、Very Commonとなっているマネシアゲハ、オナガタイマイ、カラスアゲハ、オナシアゲハ、クロアゲハに遇えなかったのは残念でした。特に、尾のあるナガサキアゲハ、尾のないクロアゲハがいるそうで、次回訪問時は必見です。
またトリバネアゲハの仲間であるキシタアゲハ、ヘレナキシタアゲハは、鳳園でもこの時期ぎりぎりでヘレナの方は観れるそうですが、これも遇えなくて残念です。Kadoorie Farm and Botanic Gardenに多いそうですが、4月~10月の訪問がよさそうです。
(内容に、間違いや偏見がある場合は、御指摘いただけるとうれしいです)]]>
香港の蝶 その1☆蝶撮旅行の概要 091120-24
http://yoda1.exblog.jp/9466825/
2009-12-20T13:05:00+09:00
2010-01-12T17:51:34+09:00
2009-12-20T13:05:45+09:00
yoda-1
香港の蝶
この11月の勤労感謝の日の連休に、香港行きを計画し四日間楽しんできました。
旅行ブログをご覧ください。
野鳥や蝶の写真は、2年前の2008年より開始したので、23年前にも建築現場勤務で、この香港に半年いましたが、当時はそのような趣味は一切なかったのが残念です。
で、今回は初の海外での鳥見・蝶撮であったので、ワクワクしながら行ってきました。
訪問前の情報収集では、ネットで「香港 蝶 撮影」で検索すると、fanseabさんのブログが出てくるので、この「鳳園Fung Yuen」に行けばよさそうと判断し、検索すると、鳳園蝴蝶保育区のサイトがありました。
中国語はよく判らないのでこのページにあるメールアドレスに、行き方などを事前に聞きました。
丸4日の旅行でしたが、蝶撮日となったのは、2日半といった感じでしょうか。
★米埔 Mai Po Nature Reserve 2009年11月20日
・初日11月20日(金) 鳥見で有名な「米埔 Mai Po Nature Reserve」を訪問し、鳥見の傍らに蝶撮。
ここでは探鳥が主体でしたが、ときどき蝶も飛んできました。
☆ヒョウシャクガ
はじめて外国の蝶に遇ったと思ったら、皆さんのブログでもよく紹介されている鮮やかなシャクガでした。
蛾らしい飛翔でしたが、昼間よく目立ちます。
☆メスアカムラサキ♂
蝶撮を始めて、まだ沖縄とかに行っていないので、もちろん初見です。これも子供時代に図鑑でいやというほど眺めていたので感激でした。
☆アカネシロチョウ♂
カザリシロチョウも憧れの蝶の一つ。図鑑によると本種はごく普通種ですが、その後の訪問地にもたくさんいました。
☆マルバヒトツメジャノメ 乾季型
いろいろ事前に海外の蝶の画像をみていたお陰で、この乾季型には驚かずに済みました。眼状紋のはっきりした雨季型もまだまだたくさんいました。
☆米埔の風景
肝心の野鳥の方の画像アップが進んでおりません。
★市内観光 2009年11月21日
先の旅行ブログをご覧ください。
・二日目11月21(土) 市内観光で蝶に遭遇せず。書店で「香江蝶影 Butterfly Watching in Hong Kong 2002.7」を購入。香港の蝶の蝶撮画像集と観察時期・場所の記載があって便利です。
★鳳園 Fung Yuen 2009年11月22日
・三日目11月22日(日) 「鳳園Fung Yuen」訪問を実行。
管理舎で、挨拶をすると、元富士通にいたという方もいました。朝冷えすぎたので、蝶の出具合は芳しくないのではないかといいます。YODAが20種類以上は見たいといううと、どうかなという感じでした。ここは保護区以外でもいい場所のように感じました。肝心の保護区へは有料で20元(240円)とられますが、案内マップが模式図をなので、その入り口がよく判らなくて、丘の上まで登ってへとへとになりました。見つからなくて仕方なく地元の蝶撮している若者に質問して、連れていってもらった始末です。
ここでは、fanseabさんのブログにあったキマダラツバメは一種を尾ナシ状態で目視できただけでしたが、シロスソビキアゲハにはなんとか遇えました。
☆アオタテハモドキ♀
これもおなじく沖縄での蝶見経験のほとんどないYODAは、この塗り絵したような蝶柄にビックリです。
☆ツマアカイチモンジ♂
ミスジチョウも仲間も豊富なようでした。
☆シロスソビキアゲハ
小さいアゲハで、飛来してきたときは、よく判りませんでした。これは保護区にいましたが、当地には地元の中学生らしき団体が蝶のチェックリストをかかえて訪園していました。その彼はも指摘されるまでは気がつきません。ホウジャク類の飛び方に似ています。
☆同好の趣味の方々
蝶の聖地だけあって、蝶撮趣味の方々が集まっておりました。このときまだ本ブログを立ち上げていませんが、強引に名刺を作って交換すればよかったです。近づくと、お前も撮影しろという感じで交替で場所を空けてくれます。蝶撮影者に悪い人はいないのです。
さて、この鳳園で何種類撮影できたかは、本連載ブログの最終回までの楽しみにして、管理舎で2つ目の図鑑を購入しました。「郊野情報 蝴蝶篇 HONG KONG BUTTERFLIES 第二版 2005.7」です。こちらはほとんどの場合に、雌雄・季節型の標本画像が翅表・翅裏のセットで掲載されているので、種名の同定に便利です。
管理舎の方にタクシーを御願いして、Tai Po Market駅まで乗車し、ホテルへの帰路に着きました。
★龍鼓灘 Lung Kwu Tan 2009年11月23日・勤労感謝の日(香港にはありません)
・四日目11月23日(月) 「龍鼓灘 Lung Kwu Tan 」を訪問。
最終日は、Wet Landで野鳥を見ることにするか迷いましたが、先の蝶画像図鑑で、ハレギチョウが紹介さており、その撮影地がここなので、行ってみることに。路線バス初利用でしたが、なんとかなるものですね。子供のときによだれ混じりに眺めていたハレギチョウの仲間に遇うことができてよかったです。
☆メスジロキチョウ♂
シロチョウの仲間が白くてもおかしくないので、たぶん、ヒメツマベニチョウと呼ぶべきなのでしょう。肝心の本家ツマベニチョウは、飛翔を見るだけで撮影できずでした。(画像は黄色い感じではありますが、英名Yellow Orange Tip が示すように少し朱色が入る感じ。ツマシュチョウとかどうですかね。シュは昆虫名に余り使われていないのかな~)
☆イチジクシジミ♂
シジミチョウの仲間も楽しめました。
☆オジロイナズマ(アオヘリイナズマ)♂
イナズマチョウの仲間も初見で感激です。
☆ハレギチョウ♂
目的の蝶にも遇えて、訪問大成功でした。
☆龍鼓灘の風景
山に岩がごろごろしていて、なかなかの景勝地だと思いました。この後はバスで屯門駅に戻り、MTRでホテルのある旺角駅まで戻り、深夜便で羽田でした。
以降、科別に香港の蝶をご紹介していく予定です。是非ご覧ください。]]>
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