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ヤマトスジグロシロチョウ  道南産はエゾスジグロシロチョウに似る。 2013.7.14-15北海道39

次に紹介するものは、ヤマトスジグロシロチョウとエゾスジグロシロチョウの混生地になので、どちらのかなのかしばし勉強しておりました。
結果、撮影していたものは、たぶんヤマトの方であると判断しました。

定山渓で撮影したヤマトスジグロシロチョウを紹介します。

#1-6・ ヤマトスジグロシロチョウ・♀雌 複数個体  定山渓 
a0146869_791329.jpg
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a0146869_795548.jpg
a0146869_710281.jpg
 2枚ずつ、3個体を撮影した模様です。

#7-8・ ヤマトスジグロシロチョウ・♂雄 2個体 定山渓 
a0146869_7134466.jpg
a0146869_7135057.jpg
 ♂雄はしっかり翅表を撮影できておりませんでした。


そもそもヤマトスジグロシロチョウ、エゾスジグロシロチョウという前に、並スジグロシロチョウとよく識別しないといけません。
今回、保全協会で、藤森信一「発香鱗」2012.5.5を借りてみると、北海道産スジグロの例示も多く、エゾスジグロ系との違いもだいぶ判るようになってきました。
先に訂正すると、北海道#14でスジグロと思っていた個体はエゾスジグロの方でした。
よって今回の遠征でスジグロシロチョウは観察しておらず、9/1の北大キャンパスではしっかり撮影しています。
藤森さんの著書は、日本国内のシロチョウ類のたくさんの標本とともに、♂雄にある発香鱗の形状も克明に紹介されており、いろいろと種類間・亜種間の違いを考察されています。これぞライフワークと言えるものなのでしょうが、残念なことに増刷されていないようで、入手不能状態です。

ヤマトスジグロシロチョウは容易にエゾスジグロシロチョウと交雑することが知られており、その意味で、(白水2002 月刊むし#375)で提唱され、学研・標準図鑑2006に反映された、北海道道南産のエゾスジグロをヤマトスジグロにするということに、かなり抵抗感を持っている人が多いようです。
今回、「発香鱗」で勉強したところ、道南産は本州のヤマトスジグロと道東のエゾスジグロの両方の特徴を持っており、遠い昔北海道と本州が陸続きだった?ときに、両種の交雑・交流があり、今の状況になったものと推察されます。
容易に交雑するから同種とすべし、ということもないような気がします。野鳥のカモの世界でも頻繁に雑種が発生しております。
すると、何故石狩低地が両種の境目のようになっていて、ほぼ安定して別れるのかの議論になりますが、これも例えば150年前とか最近ヤマトが函館に移入し、拡散していったと考えれば特に問題がないように思いますが、どうなのでしょうか?

著者の藤森さんご自身は、「しかし、北海道産のヤマトスジグロシロチョウとエゾスジグロシロチョウとは斑紋に絶対的な差がなく、また種的特徴を明確に現す発香鱗の形態にも違いが見られない。絶対的な差のないチョウがDNA分析によって別種とされることに戸惑いを感じる」と述べています。
この発香鱗に違いがないことも、容易に交雑する原因でしょうか、でも、著書に例示されている両種の♀雌・夏型を比較すると、前翅1b室の斑紋形状に違いを感じます。

詳しくは別の機会で発表します。

この辺の熱い議論は、「昆虫と自然#602」2010.11月号:特集/エゾスジグロシロチョウ群をめぐる諸問題 に詳しいです。 
by yoda-1 | 2013-12-12 07:48 | ヤマトスジグロシロチョウ