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カラスシジミ  何故ゼフィルスではないのか。 2013.7.14-15北海道33

北海道で必死にカラスシジミを撮影していると、同行の北海道出身のごまさんに、北海道でカラスシジミを撮影する人はいないとたしなめられました。

そのせいか、今年の北海道遠征で♂雄個体が撮影できておりませんでした(笑)

#1-3・ カラスシジミ♀雌 吸蜜@ヒメジョオン  2013.7.14定山渓 
カラスシジミ  何故ゼフィルスではないのか。 2013.7.14-15北海道33_a0146869_513276.jpg
カラスシジミ  何故ゼフィルスではないのか。 2013.7.14-15北海道33_a0146869_5133713.jpg
カラスシジミ  何故ゼフィルスではないのか。 2013.7.14-15北海道33_a0146869_5134961.jpg
 3つ目は♀雌らしい腹部が写っています。

#4・ カラスシジミ♀雌 2013.7.14小樽市・カシワ林 
カラスシジミ  何故ゼフィルスではないのか。 2013.7.14-15北海道33_a0146869_5162368.jpg
 遠目にハヤシミドリかと思いきや、カラスでごさいやした。

#5-6・ カラスシジミ♀雌・別個体 2013.7.15定山渓 
カラスシジミ  何故ゼフィルスではないのか。 2013.7.14-15北海道33_a0146869_5175613.jpg
カラスシジミ  何故ゼフィルスではないのか。 2013.7.14-15北海道33_a0146869_518749.jpg
 どちらも♀雌ですが、二つ目の個体の前翅の丸いこと。いろいろな個体が同一場所にいるということは、カラスシジミの北海道における個体数も多いことの傍証でしょうか。

♂雄が写っていなかったので、過去画像から援用しての雌雄比較図です。
#7・ カラスシジミ 雌雄比較図 
カラスシジミ  何故ゼフィルスではないのか。 2013.7.14-15北海道33_a0146869_521778.jpg
 撮影時の状況もあり、少し雌雄の色合い差が極端になりました。
尾状突起の長さにこんなに雌雄差があるとは、国内の他種ではないような感じです。(もちろんカラスシジミ属4種には共通している傾向です)

腹端形状もこのように明解だといいのですが、なにか♀雌っぽくなるときもあるようなのがややこしいです。
その例示です。

#8・ カラスシジミ♂雄 栃木県産  
カラスシジミ  何故ゼフィルスではないのか。 2013.7.14-15北海道33_a0146869_547471.jpg
この個体は前翅中室端上部の性標部分のマークが翅裏にもよく出てきています。(どの♂雄もこのようでないのが不思議ではあります。#7の比較個体♂雄も翅裏での性標マークは不鮮明です)

しかし、カラスシジミは登場時の初見印象では、その白線模様からゼフィルスと勘違いしてしまいます。
卵越冬で年1回の発生であるし、テリ張りしている姿もゼフのようで、どうしてゼフィルスの仲間に入れないのだと、たまに苦情?が出てきます。

そこで、ゼフィルスの代表種であるオオミドリシジミとの翅脈比較図を作成しました。

#9・ カラスシジミ♀雌 × オオミドリシジミ♀雌 翅脈比較図 
カラスシジミ  何故ゼフィルスではないのか。 2013.7.14-15北海道33_a0146869_5314420.jpg
 この前翅での翅脈の出方の違いがカラスシジミ属が、ゼフィルス類に入れない理由になっているそうです。
ゼフィルス類の厳密な定義は、世界のゼフィルス(小岩屋2007)にあり、比較図の表現ではやや不正確になる場合もあるようです。(第6翅脈が第7+9翅脈に中室端で接する種類もあるようです。カラスシジミは2本が中室端翅脈で離れて分岐している。)
また、カラスシジミ♂雄の前翅翅脈では、性標マークが翅脈分岐点に配されます(北隆館・検索図鑑1990 p.36参照)

卵・幼虫とかの形態差もあるのでしょうね。
生態面では、カラスシジミ属は、ご存じのように絶対に開翅日光浴や開翅テリ張りをしないことでしょうか。
コツバメなどと同様に、閉翅したまま翅を倒して、日射に直交させる、閉翅傾斜日光浴をします。
ゼフィルスの♂雄は特に高等種になるミドリ系ゼフでは、テり張りで、し翅表面を開いてライバルや異性にアピールしますが、カラスシジミは閉じたままでのスクランブル姿勢です。
by yoda-1 | 2013-11-30 05:44 | ★カラスシジミ