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アサギマダラ・マルハナバチの新刊+高柳芳恵さんの著作

みなさんにお奨めできる図書の紹介です。
これは余り面白くなかったというのも列記したいですが、それはやめておきます。

◆謎の蝶 アサギマダラはなぜ海を渡るのか?  栗田昌裕 2013.9.20 PHP研究所

NHKの番組にも登場されていた栗田さんの著作で、年間1万匹以上を福島県のグランデコ高原でマーキングしていて、その生態や全国各地での再捕獲の事例紹介を中心にした著作。
2010年10月の鱗翅学会大会での講演で説明されていた飛翔形式とかも紹介されています。
本の最終局面では「移動を支える能力が謎」でえらく哲学的になってきますが、それほどにアサギマダラの渡りの能力は未知に溢れているということなのでしょうか。
渡りの説明部分ではいろいろな地名が出てくるものの、よく場所がわかないので、マップなどでの挿絵が欲しかった感じです。欲を言えば、飛翔形式も文字説明ではなく、イラスト付きであればうれしかったのですが、著作を出すというのは相当なエネルギーのいることで、どこかで踏ん切りを付ける必要もあるのでしょうね。

個人的に秋の南下個体のすべてが海を渡るのかどうか、疑問に思っていますが、本書でも「すべてのアサギマダが長距離を移動するかどうかは議論の余地がありますが、・・・」p.31 と述べています。
どの程度の率で九州・本州から南西諸島などに「海を」渡るのか、著者マーキングのグランデコ高原からの個体ではざっと見積もり事例もあったりしますが、そのほかの渡り途中のどこで力尽きる個体群が実際どこなのかはこれからのようです。しかし「議論の余地」とういう表現では、少なくとも大半は海を渡っているとの確信のようなものを感じます。実際には数割かもしれないとなにかと懐疑的なYODAは思います。
渡り開始時はほぼすべて処女であるのが、本州南部以南では産卵もしているのですが、奄美や喜界島での再捕獲個体が交尾済みなのか記載がありません。(♀雌の再捕獲・再マーキングでは、♀雌の交尾有無の記録を必須にして欲しい)
私の疑問は、例えば本州の温暖地で産卵している♀雌は、その場での産卵を途中で止めて、海を渡りさらに広範囲に自分の卵を産み付けるような行為をするのだろうかということです。本州南部で産卵している♀雌をマーキングして、その移動を追跡するとか、やや気が遠くなるような話しになるのかもしれません。将来は、蝶の腹部に埋め込むタイプの移動センサーが開発されてくるのを待ちたいです(笑)

謎の蝶アサギマダラはなぜ海を渡るのか?

謎の蝶アサギマダラはなぜ海を渡るのか?
著者:栗田昌裕
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◆ 日本産マルハナバチ図鑑  木野田君公・高見澤今朝雄・伊藤誠夫 2013.7.25北海道大学出版会

フィールドでマルハナバチに出会っても完璧な図鑑を持っていなかったので、撮っても種名紹介できないので仕方ないかと思っていたら、いい本が出版されました。(某出版社のハンドブックは全く再販してくれないし)
日本全国で16種・6亜種しかおらず、しかも本州と北海道では共通する種類も少ないので、じっくり勉強すれば関東で観るものを覚えることができそうです。
しかしこの種数で一冊の本となるともうそれはどこが違うかの詳説になり、生態や生活史も記述され、さらに北方領土の固有種までも記載され、これぞ「マルハナバチのすべて」をコンパクトにしたものですが、これであきたらない方々は、以下も楽しい著作なのでしょうか。
 ・日本の真社会性ハチ 全種・全亜種生態図鑑-2005.11.3 高見澤今朝雄
 ・マルハナバチ 愛嬌者の知られざる生態-2007.9.25 片山栄助

日本産マルハナバチ図鑑

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日本の真社会性ハチ

日本の真社会性ハチ
著者:高見沢今朝雄
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マルハナバチ

マルハナバチ
著者:片山栄助
価格:5,250円(税込、送料込)
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◆ 葉の裏で冬を生き抜くチョウ ウラギンシジミ10年の観察 高柳芳恵 1999.9-1刷 2002.10-2刷

この本は、ダンダラさん・ヒメオオさんが話題にされていたので、YODAも初めてその存在を知ったのですが、この長年の緻密で、客観的な観察及び、考察力には感銘を受けました。
YODAもこの本にならって、今年はウラギンシジミの飼育に挑戦してみたいです。
やがて蝶が少なくなってくるとともに、この蝶の越冬姿がブログをにぎわすようになりますが、本書の一読をおすすめします。
この高柳さんの著作に、「どんぐりの穴のひみつ」2006.9が姉妹書であるのですが、こちらも素晴らしい著作です。高柳さんは一般の主婦の方のようですが、科学者となっていてもおかしくない知性を感じます。

葉の裏で冬を生きぬくチョウ

葉の裏で冬を生きぬくチョウ
著者:高柳芳恵
価格:1,260円(税込、送料込)
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どんぐりの穴のひみつ

どんぐりの穴のひみつ
著者:高柳芳恵
価格:1,260円(税込、送料込)
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紹介3冊は、しばらくリンクを左欄に掲載しておきます。
by yoda-1 | 2013-09-22 03:36 | 図鑑・図書