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2016年4-6月の推薦図書

皆様

ようやく、月刊むし8月号・ゼフィルス特集用の原稿を脱稿でき、少し余裕が出て来たところです。
8月号の発刊は7月20日以降になりますが、今回は「アカシジミとキタアカシジミ」です。
2回に分けてとかありましたが、今回は普通にまとめて一回にしました。
産卵時の生態・キタアカシジミの地域変異などの話題は、別途機会を改めて、別のジャーナルへの発表になるかと思います。

さて前回のブログから全くフィールドに出なかった訳ではないのですが、特筆すべきこともないので、別の機会に。今回また推薦図書を紹介します。

カブトムシゆかりの虫活!

カブトムシゆかりの虫活!
著者:カブトムシゆかり
価格:1,728円(税込、送料込)
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これは読んでいて楽しいです。日頃、蝶のことしか関心を持っていない自分が少し恥ずかしくなりました。ご自分では無理なようなことを述べているが、是非どこかの学芸員や研究者を目指して欲しいものです。

昆虫顔面図鑑

昆虫顔面図鑑
著者:海野和男
価格:864円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る


海野さんの昔の著作が文庫版になって、求めやすくなりました。通勤時や車移動時にちょこっと覗くのによい感じでしょうか。
海野さんの著作全般に言えることですが、どこでいつ撮影したのかの情報があると、もっと有意義な図書になるのに惜しいことです。もちろん詳しい分布とかは,専門の図鑑に任せればよいのですが、いつ頃出会う可能があるのかなど、いつかは自分も観てみたいと思う読者も多いはず。

完本北海道蝶類図鑑

完本北海道蝶類図鑑
著者:永盛俊行
価格:14,040円(税込、送料込)
楽天ブックスで詳細を見る


ややお値段が張るものの、その価値は十分にあるものでしょうか。
掲載されている生態画像が、その蝶のブログで競い合っているような秀作ばかり。卵・幼虫・蛹・食草・観察方法と至れり尽くせりであります。
これと同じスタンスで、東北地方蝶類図鑑,関東信越地方蝶類図鑑,近畿東海地方蝶類図鑑,中国四国地方蝶類図鑑,九州蝶類図鑑,沖縄蝶類図鑑が続々と発刊されることを希望します(笑)

◆ギフチョウの里 ギフチョウ・ヒメギフチョウ その混棲と生活史
栗田 貞多男 (編著), 小田 高平・阿部 泰文 ・ギフチョウの里刊行委員会    
クリエイティブセンター (2016/4/30)    本体9800円+消費税
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これは、なんと楽天ブックスで扱っておりませんでした。
値段が張るので実物を拝見してからと思っていまいましたが、書店になく、月刊むしの谷角さんの
書評を読んで購入を決意でした。
確かに混棲地での生態が緻密に紹介されていて、その他の全国のギフチョウ類の生態も紹介されており,素晴らしいものでした。特に栗田さんのプロカメラマンとしての白馬の情景など、写真集としても楽しめます。
ざっと拝読しただけですが、少しコメントします。

イエローバンドが俗称とはしらなかったが、今さら「ホワイトカラー」への復帰は難しいかと。「ホワイトカラー」が使用されてこなかっただから仕方ないのでは。

当時ブログでもにぎわった雑交画像ですが、その雑交シーンでどうも付属器生成後に別の♂雄と交尾したのではとの考察があります。これはその通りでしょうか。赤城山ではヒメギフチョウで付属器のある♀雌と♂雄との交尾シーンが観察されています。

欲を言えばですが、全国各地のギフチョウ・ヒメギフチョウの標本画像で8ページの例示があるものの、どうちがうのかの説明が一切ないのが寂しい。飯田市の黒いのとかの別記事での説明はありますが。

ヤマトスジグロシロチョウをエゾスジグロシロチョウで紹介しているのは著者の特権でしょうか。
p.82で、アサマシジミをL. subsolanus とし、ヒメシジミをP.argus で紹介しているのですが、初出では学名をフルスペルするのが親切です。

学術書とする場合、本文においては写真に連番をふり、筆頭著者以外の撮影の場合は、巻末に誰が撮影したものかを明記すべきであると思われます。(ダンダラさん撮影のハイブリッド画像では写真説明にお名前が入っておりますが)

p.154参考文献 珠玉の標本箱:浜井祥明⇒浜 祥明. 月刊むし記事での、むし社は不要か。あったりなかったりして統一されていません。
# by yoda-1 | 2016-06-22 06:44 | 図鑑・図書

ようやくのフジミドリ♂雄・開翅 2016.5.29東京都

この週末は,月刊むし8月号「アカシジミとキタアカシジミ」の締切まで時間があるので、土曜日は出勤にして,天気のよい方の日曜日はフィールド活動にしました。主題は,前回のブログでも説明したフジミドリシジミのリベンジにありました。
実は土曜日の夜にも,所属する埼玉談話会の夜間灯火観察会があり,訪問しておりましたが、当日ヒメオオさんのブログを見て,日曜日の早朝もその公園に寄ることに即決です。
今期,月刊むしの執筆で忙しく,毎年恒例のトラフシジミの春型観察に出ていないこともあり,多くの蝶友とその公園でお会いできたのは収穫でありました。
また、これまで近縁種連載記事での画像をお借りしていたことのあるみき♂さんに初めてお会いできたのもよかったです。
集団観察会では、雑談の楽しさもありますが、自分で探す必要もないものいいですよね。

#1-2・ミドリシジミ♂雄・♀雌O型 06:41・06:46 さいたま市
a0146869_4211959.jpg
 
a0146869_4243591.jpg
 雌雄が近場に止って,両方が開翅している画像が狙われるも,その願い叶わずのようでした。
(本♀雌がO型であるものの、前翅には青色鱗粉が広く散布されているようです)

#3・ミズイロオナガシジミ♀雌 07:27 さいたま市
a0146869_4281765.jpg
 移動前に別の箇所でのウォッチされていた個体。この場所で雌雄を聞かれたが即答できないのが未熟であったが、画像をチェックすると、前脚のふ節・触覚先端のオレンジの広さ・複眼と下唇しゅの具合で♀雌で間違いないよう。
前脚ふ節に雌雄差がないのは, ゼフィルス25種でたったの6種のみ。今検証しているアカシジミ・キアアカシジミとウラナミアカ・チョウセンアカ・ウラキン・ウラゴマダラシジミの6種が前脚ふ節が雌雄で同様で、ゼフィルスの中でも原始的とされる。このミズイロオナガシジミの雌雄差は基本,オオミドリシジミ属と同じですね。詳しくは拙著比較報文をご参照ください。(月刊むし・2015年10月号)

ここではミドリシジミ♀雌・B型もいたそうだが開翅を待つ余裕もなく,フジミドリへ転戦です。

#4・フジミドリシジミ♀雌 10:19 東京都
a0146869_437559.jpg
 今年は個体数も少ないという噂も広まり,さほどの撮影者人数ではなかったものの、フジミドリは雌雄とも飛来がない状態が続いておりました。これはトイレ横で移動していた♀雌個体をたまたま観察したもの。移動中でじっくり撮影できず。

#5・ミスジチョウ♀雌 11:14
a0146869_441261.jpg
 先週もいましたが、雌雄とも活発に移動してなかなかうまく撮影できず。アサギマダラも先週に続けて,数個体観察です。
フジミドリの方は,今年はやはり駄目かという絶望感が漂う中、多くの撮影者が戦線離脱です。

YODAも諦めて帰えりかけたときに,鱗翅学会・重鎮のK氏が今♂雄が飛んでいったと声がけされ、さらに同伴の家内もブルーが見えたという。今季飛んでいる♂雄さえ一切見ていないYODAは,家内と愛犬を先に駐車場まで帰して,自分は残留することに。
するとやがて複数の♂雄がたまにバトルしながら、探雌飛翔してくるではないですか。

#6・フジミドリシジミ♂雄 14:54
a0146869_4484684.jpg
 やや擦れているものの、これまでまともな開翅画像がないので、個人的には大満足でした。残った7人の戦士も待ってよかったの安堵の表情です。この淡いブルーは日本の自然の優しさの象徴でしょうか。(台湾・中国に近縁種はいますが)

#7・フジミドリシジミ♂雄 探雌飛翔・3枚合成 15:25
a0146869_4505997.jpg
 その後もたまに飛んでくるものの、次の目的地があるので、移動することに。

因みに、栗田貞多男「ゼフィルスの森」にあるフジミドリの活動時間は,
 ・弱い活動時間 6時から9時、11時から14時
 ・活動時間 13時から18時
になっております。ここで最初に観察した記録からもして, いつ活動するかはその日の天気次第のところがあるみたいです。余りに強い日差しのときは活動を控えるようです。
今回は2♂雄が卍巴飛翔のバトルはないにしろ、ややもつれたシーンがあったのは収穫でした。(撮影はできていまんが)

#8・アカシジミ♀雌・ウラナミアカシジミ♀雌・コジャノメ♀雌 17:13東京都
a0146869_63448100.jpg
 さすがに当地への到着が遅くなり、先週アカシジミの吸蜜を観察した樹木の花はもうなく,どうしたものかと思って散策していると、昆虫撮影している女性の方がいたので、様子を伺うと、池の側の栗の木のチェックを勧めれた。確かにアカシジミ♀雌が吸蜜していが,ないせ遠いのです。
これは,アカシジミ♀雌の腹端画像のサンプリングは駄目かと少し落胆して,駐車場まで戻るとその途中でその日の休止に入っているアカシジミを散策路の傍らに発見です。
なんとその下には今季初見のウラナミアカもいるではないですか。カメラも構えると,私も撮ってという感じで、ここに多いコジャノメも飛来してきました。
この時間帯になると、チョウも逃げないことも多く,やや暗い中ではあったものの、♀雌の腹部をたんまし撮影できました。

#9・家内とゼフィー
a0146869_532040.jpg
 毎週末お出かけをせびる愛犬・ゼフィルス(短縮形・ゼフィー)ですが、この日は各公園内の散歩と,多くの人々との交流で充実した一日になりました。

現地の皆様にも大変お世話になりました。
(キタテハ夏型の出現がよく分かったので、次週はさいたま市の街中などで、夏型の雌雄差研究です)
 
# by yoda-1 | 2016-05-30 05:07 | フジミドリシジミ

この一月間(4月・5月)の活動メモ・・・ベニシジミ・白化型など

ブログアップがごくたまになっており失礼します。

近縁種(9)スジグロシロチョウとヤマトスジグロシロチョウ夏型

が月刊むし6月号に掲載され、今週発売開始です。  →こちら
簡単ではないので、確かに読むのに気合いがいりそうではあります。
ご自分で撮影した画像が両種のどちらなのか悩ましい個体がいた場合、是非ご解読ください。

次は,8月号・ゼフィルス特集号に掲載予定の
近縁種(10)アカシジミとキタアカシジミ
です。ちょっとまた長くなりそうなので、編集部に分割掲載をお願い中です。
画像を整理していると、これまたまともな画像が少ないことを自覚し、いつものようにごまさんや杉並Mさんのお世話になる予定です。

昨日はフジミドリとアカシジミの撮影を兼ねてミニ遠征でしたが、フジミドリは好天気に拘わらず一匹も登場せずに,フライングでありました。今年いろいろなチョウが一週間は早く出ているとのことで、羽化直の新鮮♂雄を見たかったが希望叶わずでありました。

#1・トラフシジミ 2016.5.22
a0146869_334233.jpg

これは,ようやく来た,しかもフジミドリの♀雌が♂雄よりも早く発生したと思って,
  「来た来た!!」
と叫び周囲の顰蹙を買ったものです(笑)
フジミドリ観察地・周辺では、コジャノメ・コミスジ・ミスジチョウ・トラフシジミ・ムラサキシジミ・クロアゲハ・アサギマダラでした。
失意のうちに,12時半には切り上げてアカシジミを期待する公園に移動。(沼と池を間違えて最初はとんでもない場所にいきました. 事前によく確認しておかないとダメですね)

#2・3 アカシジミ♂雄・♀雌 2016.5.22
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アカシジミの方はまずまず観察できて, 蝶友の助けもあり, 比較報文の原稿作成にかかれそうです。
個人的に,雌雄判別が困難なチョウの一つと思っていて、今回も記事を書くのにどうしたものかと思案していたが、おおここを観れば確実かと要領を得るようになってきました。
アカシジミのいる公園ではウラナミアカシジミは未発生のよう。
他にクロヒカゲ・コジャノメ・サトキマダラヒカゲ・ダイミョウセセリ・アオスジアゲハ・キタキチョウ・テングチョウ・外来アカボシゴマダラ・イチモンジチョウ・コチャバネセセリ・ヤマトシジミ.


以下,遡りながら、屋外活動を少しメモします。
先週の日曜日5/15は家内とゼフィーを連れて,群馬県の高所へ。
これは当地ではよくスジグロシロチョウ・ヤマトスジグロシロチョウの混棲をゼフのシーズンに夏型で観るので、春型はどんな発生状況か確認するためですが、いたのはヤマトスジ1♀雌のみ。
そもそも吸蜜できる花が少ない印象, 草原の草丈もこれがあの場所かと思うほと短い。
他に,キマダラヒカゲ3匹(一匹はヤマの方であるのが確認できた)・スギタニルリシジミ1匹・ミヤマセセリ多数。気温がちょうど20℃ぐらいで快適ではありました。
土曜日5/14は用事もあり,所属する「埼玉昆虫談話会」の運営する越生町の「おごせ昆虫と自然の館」へ。
今展示中の「華麗なるアゲハチョウの世界」が素晴らしい充実ぶりでありました。
土日は開館していますので、是非ご訪問ください。 →こちら

GW後半の5/5-5/9は田舎・下関市へ帰省・いろいろ介護が必要となっている母のもとへ。
食事や散歩の世話をしながら、時間を見つけてはチョウ関係のアクティビティもありました。
最終日の夕方に散歩道側の畑で産卵しているヒメウラナミジャノメを発見。卵を一つお持ち帰りへ。
翌日、埼玉の自宅に戻ってから撮影したのが次です。

#4・ヒメウラナミジャノメ・卵 撮影2016.5.9(産卵2016.5.8下関市)
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産卵した草がなにであったかたの追及は他のときとして,2008年以降のチョウ観察でようやくのヒメウラの卵との出会いに感激でした。

GWの前半は家内と岩手県・青森県への遠征でした。寒波が来ていてチョウを観察できたのは正味2日のみ。観光地巡りおよび博物館でのヤマトスジグロシロチョウの標本撮影が主となりました。
しかし、青森県下北半島の仏ケ浦は,見応えのある景勝地でした。

#5・シノリガモ・つがい 2016.5.1下北半島
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チョウは両県でのヒメギフチョウを撮影したので、いつの日か紹介したいです。 

GWの前週の4/23(土)にはbanyanさんのミヤマチャバネセセリのブログを見て,自分も撮影枚数が少ないでの,いそうな場所を教えてもらっての近場へ。肝心のミヤマチャバネはいないものの、ベニシジミは多数発生中。これはもしやといろいろ探していると念願の白化型に遇えました。

#6・ベニシジミ・通常型~白化型 2016.4.23埼玉県
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白化型の白さを実感してもらうために、赤い個体からやや淡い個体,最後に「非常に珍しい」(学研・標準図鑑2006)と言われる白化型を並べました。
次は,羽化直のように新鮮な白化型の撮影が目標でしょうか。
普通種しかいなくても,それぞれのチョウにいろいろテーマがあって楽しいものですね。
# by yoda-1 | 2016-05-23 04:08 | ☆探蝶記一般