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カテゴリ:ウラギンヒョウモン( 4 )

ウラギンヒョウモン  北海道にもヤマとサト。  2013.11-13北海道19

ウラギンヒョウモンの遺伝子分析により、国内には3種いると新川勉さんが「昆虫と自然」40(13)、2005に発表して以来、年数が経ちますが、なかなか正式な種としての公的な認定になっていないようです。
かつて、高橋真弓さんがサトキマダラヒカゲとヤマキマダラヒカゲを1970年に発表した際には、幼生期の違いとかもあったのだが、ウラギンヒョウモンでこの辺の研究を誰か実施しているのか気になることろです。
(補足:最初の文章のリンクに、新川さんの報文の一部紹介とサト・ヤマウラギンの比較を行っています。
また、その後ギンボシヒョウモンを含めての翅表比較を行っています。  →こちら )

その3種のうちの一つは、
・ヒメウラギンヒョウモン  北海道の渡島(おしま)半島のみに産出する日本特産種。
ですが、渡島半島への探蝶はいつの日になることやらです。
サトウラギンヒョウモウ、ヤマウラギンヒョウモンの2種はもう全国にいるようですが、この2種はときに紛らわしいですが、形態的な差もあって、別種であることは間違いないと思われます。

#1-2・ ヤマウラギンヒョウモン♂雄 ・・・2013.7.11紋別郡
a0146869_8334154.jpg
 
a0146869_8333583.jpg
 サトに比べて、前翅外縁の直線度が高く、色も濃いめになります。

#3・ サトウラギンヒョウモン♂雄 ・・・2013.7.12河東郡 
a0146869_8355578.jpg
 この翅表の明るさや前翅外縁のくびれ具合はサトの方ですね。

一般にキマダラヒカゲと同様に、ヤマの方が山地性であるのでしょうが、北海道にも両種がいるのが、食草は全く違うものの、キマダラヒカゲのサト・ヤマ2種の混生に近いような感じがして、生物地理的に面白い課題のような気がします。

その他の大型ヒョウモン類の紹介です。
#4-6・ メスグロヒョウモン♂雄 ・・・#6は別個体。 2013.7.11 紋別郡・オオイチモンジの旧沢
a0146869_8422545.jpg
a0146869_8422916.jpg
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 ♀雌はこの道東では目撃できずでした。

#7・ ミドリヒョウモン♂雄 ・・・2013.7.13 オオイチモンジの新沢 
a0146869_8451076.jpg
 移動用のレンタカーに止まっているところです。

このほか、ウラギンスジヒョウモン、オオウラギンスジヒョウモン、クモガタヒョウモンも北海道で観察できるはずですが、今回の遠征での出会いはありませんでした。
by yoda-1 | 2013-11-10 08:54 | ウラギンヒョウモン

ウラギンヒョウモン  国内に3種もいたとは・・・ビックリです。

その世界では、かなり古い話題なのでしょうが、日本国内のウラギンヒョウモン(Fabriciana adippe-学研・標準図鑑2006.8時点)は異なる3種に分かれるそうです。
学研の図鑑にもその辺の予告が記載されていますが、今回、その記載のある論文を入手できたので、そこにある標本画像で本州にいる2種の識別を試みることにしました。

・分子系統による日本産ウラギンヒョウモン3種と形態 新川勉・石川純 昆虫と自然40(13)、2005 pp.4-7+巻頭カラーページp.1。(以下、新川2005と略記します)

これは論文情報ナビにも項目だけはあるものの、中身は掲載されていなので、YODAは近くの所有機関まで借りにいきました。
過去の論文は、どしどしpdfにして公開して欲しいものです。

新川2005によると、分子系統分析によって国内産は以下の3種に分かれる。
・サトウラギンヒョウモン  全国の低標高地
・ヤマウラギンヒョウモン  全国の高標高地
・ヒメウラギンヒョウモン  北海道の渡島(おしま)半島のみに産出する日本特産種。

このうち学名が論文記載時であるのは、サトウラギンのFabriciana pallescens のみで、他はもうすでに登録記載されているのでしょうが、ネット情報にないようなので分かりません。
手許に欧州の蝶図鑑があり、そこには大陸産のウラギンヒョウモンであるF.niobe(ニセウラギンヒョウモン)、F.adippe(ウラギンヒョウモン)の標本画像があります。
当初、国内種はこのF.adippeの亜種にされていたようです。

新川2005では、サトウラギンとヒメウラギンは大陸のF.adippeと同じ系統で、ヤマウラギンの方は、F.niobe と同じ系統になると分析しています。
YODAの視覚ではサトウラギンは前翅形がかなり尖っていて、F.adippeの翅形は一見ヤマウラギンの方が似ている感じがしますが、前翅の後角部分の角度を見ると、サト系は直角に近く、ヤマ系はより鈍角になっていることが大きな傾向差として了解できそうです。

#1・サトウラギンヒョウモン♂雄×ヤマウラギンヒョウモン♂雄・・・新川2005より転載。
a0146869_6335759.jpg
前翅の尖り具合や色合いが違うことを指摘。このカラーページには♂雄香鱗形状・生殖器の形態比較が掲載されています。(ヒメウラギンの画像もあります)

YODAとしては翅裏画像や♀雌画像を含めて、もっと標本画像が欲しいところですが、この画像を手がかりにして、過去画像の峻別を行いました。
そしてなんとか比較図を作成しました。

#2・サトウラギンヒョウモン×ヤマウラギンヒョウモン 翅表比較図・・・画像クリックで拡大へ。 
a0146869_6341737.jpg
よく見ると結構翅形が違っています。ウラギンスジヒョウモンとオオウラギンスジヒョウモンの翅形差に近い部分があるかも知れません。
新川2005でも「斑紋は多様で、これで両種の区別はできない」と言及しているので、翅裏模様にも差が見い出せない可能性大です。

YODAの過去画像の峻別結果です。
◆サトウラギンヒョウモン
#3-#5・サトウラギンヒョウモン♂雄 
a0146869_63446100.jpg
a0146869_6353992.jpg
a0146869_6361367.jpg
 #3-群馬県渋川市(比較図採用)、#4-奥日光、#5-長野県東御市。
#4の奥日光は高所ですが、サトのようです。

#6-#10・サトウラギンヒョウモン♀雌 
a0146869_63733.jpg
a0146869_63733100.jpg
a0146869_637546.jpg
a0146869_6381240.jpg
a0146869_6382758.jpg
 #6-群馬県嬬恋村、#7-岐阜県白川郷(比較図採用)、#8-日光市、#9-長野県安曇野市、#10-栃木県鹿沼市

余り撮影地名を詳細に記載すると、過去ブログでの希少種の場所も特定されそうです。
一部のマニアックな採集者がいることの弊害でしょうか。

◆ヤマウラギンヒョウモン
#11-16・ヤマウラギンヒョウモン♂雄 
a0146869_6395258.jpg
a0146869_640545.jpg
a0146869_640334.jpg
a0146869_6404340.jpg
a0146869_6405645.jpg
a0146869_6415488.jpg
 #11、12-志賀高原、#13,14(比較図採用)-長野県飯田市、#15-高ボッチ高原、#16-菅平高原。
このうち飯田市の標高が低めではあります。しかも紹介した画像の中では一番サトウラギンに近い感じがします。

#17・ヤマウラギンヒョウモン♀雌 
a0146869_6453831.jpg
 群馬県高崎市産(比較図採用)。
ヤマ♀雌の(候補)画像はこれしかなく、夏眠明けの♀雌個体を来期を狙う必要がありそうです。

以上、サトは前翅先端の突出があるものの、翅形には直線部が多く、前翅後角も直角に近く、
ヤマは丸みのある翅形で、前翅後角はかなり鈍角になっていることが違いでしょうか。
でも上記峻別には、間違いが含まれているかもしれません。
by yoda-1 | 2011-10-18 06:14 | ウラギンヒョウモン

ウラギンヒョウモン  たくさんの♂でした。  2011.6.12長野県

ミスジチョウの仲間を見た後に、帰路につくと、道ばたの花壇で、ウラギンヒョウモンが数匹忙しそうに吸蜜していました。

#1-4・ウラギンヒョウモン♂ 
a0146869_7191859.jpg
a0146869_7194190.jpg
a0146869_7195676.jpg
a0146869_7201051.jpg
 クモガタヒョウモンに続けて早く出る種類でしょうか。
裏の銀色の紋が何か御利益のありそうな感じです。
#2は、昆虫画像の必要条件である複眼へのピントが来ていませんが、前後翅の重なりが少ないこと、及び♂の腹端が見えているので掲載です。
今回の撮影で、一応ウラギン♂については大型ヒョウモン類比較画像が収集できた感じです。
大型ヒョウモン類の比較検討図作成までには、なかなか長い期間が必要になるのは間違いありません。

大型ヒョウモン類は、オオウラギンヒョウモン、ウラギンヒョウモン、ギンボシヒョウモン、クモガタヒョウモン、ミドリヒョウモン、オオウラギンスジヒョウモン、ウラギンスジヒョウモン、メスグロヒョウモン、ツマグロヒョウモンの9種でしょうか。
ウラギンスジ♂以外は、一応全種♂♀とも撮影済ではありますが、比較図に掲載できるいい角度のものが全く不足しております。

#5-6・ツマグロヒョウモン♀ 2011.6.9長野県
a0146869_7202055.jpg
a0146869_7203380.jpg
実は6/9日(木)の訪問で、ツマグロを初見していたので、掲載です。
このときにも、ウラギンヒョウモンがいましたが、余り近接撮影できなかったので、日曜日は好運な出会いでした。

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・望遠系 Canon EOS7D+EF70-200mmF4-IS-USM+1.4×使用=98~280mm
by yoda-1 | 2011-06-15 07:20 | ウラギンヒョウモン

ウラギンヒョウモン ヒョウモンの季節始動。 2010.6.26福島県

長距離ドライブ探蝶記その4(完結)では、キマルリのいる三島町で遇ったその他の蝶の紹介です。

写真1☆チョウセンアカシジミ 休止@葉上14:21
(EOS7D+70-200F4+×1.4 263mm 1/400 F10-0.3EV ISO800)
a0146869_20261621.jpg
 昼飯の場所で撮影。cactussさんの情報で予期していたとは言え、少しビックリです。
しっかりと繁殖を継続している印象を持ちました。

写真2☆ウラギンヒョウモン♀ 休止@葉上14:34 7D 280mm 1/400 F10-0.3EV ISO500
a0146869_20272459.jpg
 注文したソバを待っている間に外に普通でない感じのチョウを確認して、お店を飛び出しての撮影。

合成写真3☆同上ウラギンヒョウモン♀ 飛び出し14:35 FH100 1/4000 F3.2 ISO4000 
a0146869_20274619.jpg
 なかなか開翅してくれないので、パスト連写に期待することにしました。
秒30コマでは重なるので、二列表示にしてみました。
これでも初期部分の1枚をカットしています。

写真4☆ ダイミョウセセリ テリ張り?@葉上14:45 7D 280mm 1/400 F10-0.3EV ISO500
a0146869_20281385.jpg
 これは関東型というか東北型らしく後翅の白斑列がほぼ消滅です。

写真5☆ ヒメシジミ♀ 吸蜜@ヒメジオン14:45 7D 280mm 1/2000 F8-0.0EV ISO3200
a0146869_20284072.jpg
 途中の道で遇った♀よりは新鮮だったので撮影開始です。

写真6☆ 同上ヒメシジミ♀ 吸蜜@ヒメジオン14:45 7D 280mm 1/2000 F8-0.0EV ISO3200
a0146869_20294434.jpg
 この触覚を垂れる姿は、姫の呼称にぴったりの仕草です。

写真7☆ 同上ヒメシジミ♀ 半開翅・翅表 休止@葉上14:46 7D 280mm 1/400 F10-0.3EV ISO1600
a0146869_2030304.jpg
 表面は少し擦れている感じです。新鮮個体は次回の課題に。

昼食の後はキマルリ・シンポジウム参加へ急ぎました。 
写真8☆ メスグロヒョウモン♀ 休止@葉上15:50 7D 280mm 1/2000 F8-0.0EV ISO3200
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 シンポではキマルリ生息地の観察会があり、キマルリの観察場所を数カ所めぐる際に撮影。
今期初見ですが、キマルリの飛翔がみれてこれどころでない状態でした。

写真9☆ ヒメシジミ♂ 開翅@葉上15:58 7D 141mm 1/2000 F8-0.0EV ISO3200
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 案内された最終場所ではヒメシジミの個体数の多さにビックリです。
薄暗い状態だからこのように全開なのですかね?

写真10☆ キマダラルリツバメ♂ 開翅・正面 日光浴?@葉上16:02 7D 280mm 1/2000 F7.1-0.0EV ISO3200
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 記念すべきYODAのキマルリ初撮影のコマ。
この後は、前回紹介の「キマダラルリツバメ」に繋がっていきます。

一日に700kmも国内で走ることは滅多ない経験でしたが、YODAの一人旅では不可能だったことでしょう。同行のヒメオオさんありがとうございました。
by yoda-1 | 2010-06-29 20:32 | ウラギンヒョウモン