蝶鳥ウォッチング:リュウキュウミスジ
2014-09-20T18:11:48+09:00
yoda-1
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リュウキュウミスジ 沖縄のコミスジ。 2014.6.21沖縄28
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2014-09-20T06:01:00+09:00
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yoda-1
★リュウキュウミスジ
そうなので、しばらく和名をリュウキュウ・コミスジと間違って覚えていました。
#1-2・リュウキュウミスジ♂雄 国内初撮影なので、しばし真剣に撮影でした。
でも♀雌個体には遇えなかったようです。
そこで、過去の香港2009、台湾2010で撮影したリュウキュウミスジ♀雌の画像を活用して、
両種の比較図を作成しました。南西諸島のものと台湾産は同じ亜種luculentaに,香港産は名義タイプ亜種hylasになるそうです。
#3・リュウキュウミスジ×コミスジ 翅表雌雄比較図 表はもう本当にそっくりですが、比較点②が違うと言えばそうでしょうか。
#4・リュウキュウミスジ×コミスジ 翅裏雌雄比較図 裏では比較点⑤の境界が黒いのがリュウキュウであるとは、従前からの比較点ですが、結構黒いコミスジがいることは後で述べます。
翅裏からの雌雄識別はごく容易で、雌雄差⑦に示すように、♂雄は後翅前縁がかなり尖ります。
一般に国内のNeptis属では、後翅前縁の部分の部屋が♂雄で広めになることが、小岩屋敏氏により指摘されていらい、有名な雌雄識別点になっております。(いつの鱗翅学会・大会なのか、ソースが見つからない…)
その中でコミスジ・リュウキュウミスジのこの部分はかなり派手に広くなっています。
前後翅における斑紋連続性の原則で、雌雄差⑧の白条部分が、この部分の膨らみの影響を受けて、♂雄では前縁に長く伸びているのが、なんとも面白いです。
#5・コミスジ♂雄 境界線の黒さ変異 どちらも埼玉県産ですが、個体によってリュウキュウ並に境界線が黒くなることがあるようです。
#4のコミスジ♀雌個体も結構黒く、台湾南部で撮影した左の個体とさして変わりません。
両種とも世界的に広く分布していますが、リュウキュウミスジの方がより古い種であるとすると、コミスジのこの辺の黒い境界線の個体は、少し先祖返りの特質が出たということなのでしょうか。
南西諸島ではコミスジがいないので、リュウキュウミスジが代置種となっていると図鑑でもよく説明されますが、台湾では両種が普通に混生しているとか。
台湾に棲めるのであれば、沖縄にもコミスジは棲息できそうではないですか。
でも人為的導入はご法度なのは言うまでもありません。
コミスジが台湾にはいて、南西諸島には何故いないのか。生物地理的に非常に面白い課題であるかもしれないときに、人為的導入は生態系のかく乱だけでなく、学問上の過誤・混乱を招きます。
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