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カテゴリ:イチモンジセセリ( 2 )

イチモンジセセリ 卵はミカン肌だった。 2015.9.6蓮田市

本日、ようやく鱗翅学会の「蝶と蛾」への論文投稿完了です。
「北海道産Pieris属3種の形態上の差違について(1) 春型及びnesisタイプ標本の比較」
となっております。
これに本格的にとりかかったのでが2014年4月からなので、ざっと1年半もかかりました。
途中から、月刊むしに「近縁種比較シリーズ」を連載するようになり、これに没頭できなかったことも大きいですが、比較点そのものも、1年かけて発見したものもあったりで、翅脈形状とか、なかなか一目で違いを見抜くのはまだまだ手に負えない感じです。

実際どのくらいの査読期間になるのか、何か根本的なレフリー指摘があると、それはそれで論文誌掲載が延びるわけですが、初めての経験なので、今後の展開はよく分かりません。

私の方は,この論文準備と,月刊むしの原稿準備で、昨年秋以降の今年の冬までの週末は自宅内でごろごろしてしまい、運動不足で筋肉がかなり衰えてしまいました。この春~夏も例年の毎週末での遠征も控え気味で、週末の一日は自宅で原稿又は論文準備になってしまい、本当に運動不足を実感しております。

本日午前中の論文投稿を終え、天気は雨が降りそうな曇りですが、自宅周辺をコンデジで散策することにしました。
まずは,イチモンジセセリ以外を撮影順に紹介です。

#1・ヤマトシジミ♂雄  
a0146869_18555285.jpg
本当にどこにでもいます。有田斉さんの「離島紀行」に写っているヤマトシジミは別物のように翅裏斑紋が不鮮明ですが、ヤマトシジミも奥が深いのですよね。

#2-4・キタキチョウ♂雄・♀雌・卵@クサフジ? 
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 前2つの成虫撮影は,近接撮影の許可が下りずに,コンデジで望遠しての撮影ですが、ブログ紹介画像には(特に拡大しないので)問題ない感じでした。3枚目は田んぼ脇に生えるこのクサフジの仲間に♀雌が産卵しておりました。その卵のみの画像で失礼します。
周囲にはのクサフジの仲間が水田の中にもはびこっている感じで、少なくとも田んぼ回りの雑草放置がいかに大切であるかを少し実感です。

キチョウも南西諸島に何種類いるのか、非常に関心のある種類です。
エゾスジグロの課題もまだまだだし、その前にコヒョウモン類の紛らわしい問題にも取り組みたいしで、課題山積です。

#5・ヒメジャノメ♂雄 
a0146869_18593923.jpg
 比較的新鮮で、この場所での3化目みたいです。
昨年夏,別の近所でクロコノマチョウ夏型を発見したが、この近所のジュズダマにはクロコノマ・幼虫を確認できず。

#6・ツバメシジミ♂雄 
a0146869_1925629.jpg
 これは♂雄ですが、もう少しで♀雌にブルーが載ってくるのでしょか。
最近この斑紋を観るたびに、タイワンツバメシジミを初見したくなります。

#7・ウラナミシジミ♀雌 
a0146869_1953996.jpg
 民家の豆畑に数匹が群れていました。
翅裏を撮影するために粘るも、基本飛び回りたまに停止するもすぐに開翅するので、あきらめました。

他に,アゲハ,ツマグロヒョウモン,ゴマダラチョウ,アカボシゴマダラ(アサギマダラによく似ています),コミスジ,モンシロチョウを確認です。

それでは主役のイチモンジセセリです。
体型で観察時に雌雄識別がほぼできる感じになりました。
#8-11・イチモンジセセリ♂雄3枚,♀雌1枚 
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ひととおり雌雄で翅裏画像・開翅画像・正面画像を揃えようとすると、うまくいきませんでした。

♂雄は♀雌に出遭うと、すぐに求愛に頑張ります。
#12-13・イチモンジセセリ・求愛シーン 
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 よくある♂雄が♀雌に言い寄っているシーンです。
♀雌はじっとして無抵抗でしたが、その気の無い♀雌にあきらめたのか、♂雄が飛び去って求愛も終わりでした。3枚目がその後少し場所替えした♀雌の個体。また今日も異性に言い寄られたと、少しうっとりしているかの様子です。(感情移入しすぎですかね)
セセリチョウは生涯で何度くらい交尾するのでしょうか?
この辺,詳しい人に聞いてみたいです。

湿地の葦のある場所で、何か怪しい動きの♀雌がいました。葉裏にしばらくいたので、もしやと思ってめくるとあるではないですか。
##14-19・イチモンジセセリ・卵 @アシ 
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 これまでセセリ産卵シーンは数度経験があるものの、マクロ撮影できる機会がなかったので、シメシメでした。

一見ツルツルの半球卵も、ミカンの皮みたいに少し模様がありました。
これからは週末のうち一日はしっかり運動になる外出行事にしたいです。
by yoda-1 | 2015-09-06 19:22 | イチモンジセセリ

イチモンジセセリ  驚異の雌雄識別方法発見です。  

大袈裟なタイトルですが、これはその昔、蝶界地獄耳のヒメオオさんに聞いた話で、日本チョウ類保全協会の誰かが指摘したことの追認です。

・セセリチョウは複眼の大きさで雌雄判別できる。

まずはこれまで撮影している求愛画像を並べます。

#1-3・イチモンジセセリ 求愛 2009.5.31埼玉県、2011.9.10栃木県、2011.9.25栃木県
a0146869_2253223.jpg
a0146869_22534548.jpg
a0146869_22541536.jpg
 前方が♀雌で後方の「若い娘の尻ばかり追っかけている」のが♂雄です。
人間が進歩してないのか、それとも生物共通の性(さが)なのか。は非常に重要な議論課題ですが、それはこのブログに相応しくありません。(笑)

特に#2の画像が顕著ですが、両者の複眼の大きさを比較すると、確かに後方の♂雄の方が大きいです。その分複眼際から鼻先(額頭楯板)までの長さが♂雄は詰まって短く感じ、♀雌の方は少し長くなって、よりウサギの横顔に似てきています。(♂雄の方が眼先が短い)
言い換えると、♂雄の鼻先は丸くなり、♀雌の鼻先はやや尖る印象です。

また、#1の画像が一番分かりやすいですが、♀雌の方が長い翅(はね)を持っているのが分かり、♂雄の方が腹端が翅から伸びるので、♀雌がロングスカートで♂雄は短パンをはいている感じに見えます。

#4-5・イチモンジセセリ 交尾 2010.8.15富士山麓 
a0146869_22545041.jpg
a0146869_2255952.jpg
 その雌雄差の視点で確認すると、交尾の主導権は♀雌にあり、#4では♀雌が上で、#5では右が♀雌で上方側に位置しています。
たぶん交尾飛翔形式も←♀雌+♂雄なのでしょう。

#6・イチモンジセセリ♂雄 2011.9.24神奈川県 
a0146869_2256481.jpg
 少し腹端が出ているが見えてこれで♂雄と分かりますが、この複眼の大きさと眼先の短さを見ても♂雄らしい顔つきです。

#7・イチモンジセセリ♂雄 2011.9.25蓮田市 
a0146869_22561623.jpg
 これは腹端が画像の暗さでよく見えませんが、複眼の大きさ・眼先の短さで♂雄のようです。

#8・イチモンジセセリ♀雌 2008.9.6蓮田市 
a0146869_22563436.jpg
 オオチャバネセセリとの比較図に使用した個体ですが、複眼はやや大きめですが、頭部に対して長めの翅形、突出しない腹端は♀雌のようです。
翅形や腹端を見ずに、この個体の頭部だけ見ると雌雄判別は微妙になるのかもしれません。
これは頭部だけでは微妙な個体もありえる事例として紹介です。

#9・イチモンジセセリ♂雄 2009.8.15奥日光 
a0146869_23195119.jpg
 画像のピントがよくないですが、♂雄のティピカルな腹端例として。
眼先の短さ、後翅の短パン状況も了解できます。

他のセセリチョウでの顔つきの性差検証はまだまだこれからですが、人間の場合は、たぶんスッピンでもゴルゴ13の劇画ほどでないにせよ、女性の方が眼球が大きい傾向があると想像します。
イチモンジセセリで♂雄の方が複眼が大きくなるのは、より♀雌を見つける能力が高くなるからでしょうか?
これからまたイチモンジセセリを観察する楽しみが増えました。
(よく考えると、産卵や幼虫が未撮影ですが)
 
by yoda-1 | 2011-10-15 12:00 | イチモンジセセリ