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類似☆ アサヒナカワトンボ×ニホンカワトンボの比較図

「日本のトンボ」文一総合出版2012.7.10が発刊されて、トンボの全国の分布図が掲載されて誠にありがたい図鑑になっています。
この本でフィールドで撮影したトンボの識別が容易になったかと言われると、トンボの側面図しかなく、個人的には不十分さを感じますが、まあ改善の余地があるというは今後の可能性もあっていいではないですか。

それまでは、「トンボのすべて」トンボ出版2005.8.1を使用していました。
ここでは、カワトンボ属の2種が、国際トンボ学会誌2004年12月号掲載の論文で明解に2種に細分類されて、
 ・従来のニシカワトンボの大部分             →カワトンボ
 ・ヒガシカワトンボ、及びオオカワトンボの大部分   →オオカワトンボ
と名称変更されていました。
やがて、この新和名は科名のカワトンボを使用していたり、オオカワトンボと呼びながら、ミヤマカワトンボなどの方がはるかに大きいので、早々に今のアサヒナカワトンボ、ニホンカワトンボにとってかわったようです。(この辺推測です)

でこの「トンボのすべて」2005のp.130の分布表の(アサヒナ)カワトンボの欄には関東地方が空白であったので、てっきり関東にはアサヒナはいないと思い込んでおりました。
それが、今になって先の日本のトンボ2012の分布図を見てビックリ仰天です。
(そもそもこの分布表は「主な産地」の表示ですが、やはり関東にも両方いるとすべきだったでしょう)

さっそく自分がこれまで撮影して来たものをチェックすると、関東地方でのものは撮影していないと思っていたアサヒナが多く含まれおりました。

反省の意味を込めて、まずは両種の比較図も作成しました。

#1-3・ アサヒナカワトンボ×ニホンカワトンボ 比較図、翅形比較図、比較表 ・・・翅形図は「日本のトンボ」の♀雌画像を拝借。 
a0146869_5354189.jpg
a0146869_2585966.jpg
a0146869_5404049.jpg
 比較点④⑤は既往の図鑑に記載されているものです。
比較点②は図鑑における胸部と頭部の幅の比較を、採集しない場合にはその比較もできないので、フィールド画像からの判定用に言い換えているものです。
比較点①はややマニアックですが、胸部のプロポーションというか、前縁と上縁(この呼び方は正式ではないと思いますが)のなす角度が直角かそうでないかは、かなり熟練を要するかもしれませんし、真横から撮影することも要求されるでしょうか。

とにかくアサヒナの胸部の小ささは腹部の長さとの比較で認識するようにします。
見慣れてくると、なるほどアサヒナの胸部は全身に占める胸部がかなり小さいと認識できます。
アサヒナ♂雄はさらに概して翅の長さも全長に対して短めになる模様です。
#2の翅形図で翅の脈を観ると確かにアサヒナの方が粗になっていますが、フィールドでは前後翅は重なるほとが多く、この識別点は使いづらい印象です。

以下これまで撮影した分で取り出しが容易であった分で両種の画像集です。

◆アサヒナカワトンボ
#4・♂雄 2008.5.24 東京都あきる野市 
a0146869_4244080.jpg
 翅前縁中央部の不透明部分もアサヒナでは小さ目の傾向だとか。

#5・♂雄  羽化直個体 2009.5.10群馬県渋川市 
a0146869_4274662.jpg
 識別点⑦の翅の太さ(幅)が一様というか、翅端での尖りが弱い感じです。

#6-7・♀雌 2010.5.15埼玉県越生町 
a0146869_4325436.jpg
a0146869_4483390.jpg
 比較図のモデルの子です。

#8・交尾 2010.6.20長野県飯田市 
a0146869_4345465.jpg
 長野県は大半がアサヒナ分布地になっています。

◆ニホンカワトンボ
#9・♂雄 2009.4.26群馬県足利市 
a0146869_4375197.jpg
 これはニホンらしい、翅の不透明部分が顕著です。比較図♀雌モデルはこのときに撮影です。

#10-13・ 交尾(2枚)、♂雄、♀雌 2013.6.10兵庫県 
a0146869_4424180.jpg
a0146869_4425399.jpg
a0146869_443746.jpg
a0146869_4433082.jpg
 近畿・中国地方では両種が混生し、ニホンは河川の中流域で、アサヒナは上流の方で棲み分けがあるとか。

#4のアサヒナ♂雄・褐色翅型とこの#12のニホン♂雄・褐色型で、その褐色部の始まり具合を比較すると、ニホンでは境界が明確な方ですが、アサヒナでは境界がぼやける傾向にあります。あと境界ラインもニホンではその境界ラインが褐色側で凸に、アサヒナではやや凹になる傾向です。

#14-15・♂雄 2013.6.23福島県三島町 
a0146869_4405449.jpg
a0146869_447740.jpg
 ♂雄モデルの撮影場所です。

両種の頭部正面も結構違っているようです。
#16・ アサヒナカワトンボ×ニホンカワトンボ 頭部正面比較図 
a0146869_3383296.jpg
 それや~、別種からにはなにがしかの違いがあるように感じられ・・・。(笑)
♀雌は複眼際の白斑が目立つのかどうか、両種での違いはこのように顕著なのか、今後も機会があれば接写してみたいです。
by yoda-1 | 2014-05-20 04:50 | ☆識別検討室☆